2023.01.15
東京23区夫婦 Vol.12「結婚しない男女が増えている」と言われる昨今。しかし東京の婚姻率は人口1,000人当たり5.5%で、なんと全国1位を誇っている。(※『令和2年 東京都人口動態統計年報』)
特に「東京都区部」と呼ばれる東京23区は、その中枢を担っているのだ。
ただ、結婚すればそれだけで幸せなのだろうか?
東京23区内は、エリアによって生活している人たちの特徴が全く異なり、価値観や悩みも違う。
それぞれの区に生息する夫婦が抱える、苦悩や問題とは…?
「東京23区夫婦」一挙に全話おさらい!
第1話:大金持ちの彼にプロポーズされた瞬間、なぜか絶望した女。2カラットの指輪も貰ったのに…
最初は近寄りがたい雰囲気を醸し出していたけど、意外にも話し上手で、私をまっすぐ捉えた視線から好意を感じたのだ。
私の読みは間違っておらず、出会ってすぐに彼から熱狂的なアプローチを受けて交際に至った。
さらに付き合いだしてから半年で一緒に住み始め、1年前にここへ引っ越してきた。そのときに、私は隆史から2ctの婚約指輪を貰ったのである。
「これからも一緒にいてほしい」
もちろん、プロポーズだと信じて疑わなかった。けれどもこの直後、私は彼から衝撃的な話を聞かされることになる。
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第2話:「夫の稼ぎが少ない」と、不満を漏らす港区妻。深夜に帰宅する彼を玄関で待ち構えて、放った一言は
港区内にはもっとハイクラスのタワマンがたくさんある。「六本木ヒルズレジデンス」に、「アークヒルズ 仙石山レジデンス」 「パークコート青山 ザ タワー」。
低層マンションまで含めると「ザ・パーク・レジデンシィズ・アット・ザ・リッツ・カールトン東京」や「広尾ガーデンフォレスト」などなど…。憧れの高級マンションを挙げればキリがない。
しかし私たちが住んでいるのは、そんなハイクラスマンションとは比べ物にならないレベル。家賃は28万でバレットパーキングもないのだ。
一般的には、いい暮らしの部類には入るかもしれない。でも一言で表すならば、中途半端だった。
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第3話:「もう、ここには住んでいられない…」タワマン高層階に住むセレブ妻が、力なくつぶやいたワケ
2LDKの70平米で、約26万円。たしかに港区などに比べたら格安だけれども、真夏にも決して悪い暮らしはさせていないと思っている。
でも妻からすると全然足りないし、不満なのだろう。毎日のように誰かと比較しては、勝手に落ち込んでいる。
「…ごめん。大きな声出して」
「ううん。私もごめん」
こんなことが、日常茶飯事だった。引っ越してきてから、僕たち夫婦の間には見えない溝ができてしまった気がする。
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第4話:妻が高学歴でないことに不満を抱く東大卒の夫。息子の小学校受験前、ついに最低な一言を放って…?
晴翔の受験が迫っている。正確に言うとまだ1年あるけれど、もう1年しかない。11月頭くらいから、1個上の年長組さんの受験結果が続々と聞こえてきた。
「確実に受かる」と言われていた子が落ちたり、意外な子が受かっていたり…。
― あぁ、晴翔はちゃんと受かるのかな。
こればかりはどうしようもないのかもしれない。でも母として、やれることはすべてやってあげたいと思うのが親心。
ただ私は息子の合格を願うと同時に、万が一晴翔の受験に失敗したら、夫の家族から何を言われるのかわからないという恐怖のほうが大きかった。
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第5話:「実家近くに住みたいから、今住んでるタワマンは売ろう」自己中すぎる夫の申し出を、妻が快諾したワケ
こういうとき、都内に暮らしていて本当によかったと思う。実家も遠くはないし、何かあったらすぐに駆けつけることができるから。
幸い午後は大きな打ち合わせも入っておらず、仕事も後輩に代わってもらえた。鼓動が速まる中、タクシー内で妻の里美にも連絡を入れておく。
「親父が倒れたらしくて。今、病院に向かってるから」
「えっ、嘘でしょ…?どうしよう。とりあえず私もそちらへ向かうね」
結果として親父は大した病気ではなく、後遺症もなかった。しかし一安心したのも束の間、急に親父からあることを言われてしまったのだ。
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第6話:妻と触れ合うことが完全になくなった、結婚5年目の夫婦。それでも離婚しない理由は…
池尻大橋駅から徒歩15分のマンションへ引っ越してきて、5年が過ぎた。可愛い子どもにも恵まれ、毎日幸せな気持ちで暮らしている。
派手さはないかもしれない。けれどそれなりに仕事を頑張って稼いでいるし、生活はちゃんと安定している。
でもこのまま僕の人生は終わっていくのかと思うと、たまに不安に襲われることがあるのだ。
なぜなら僕たち夫婦は娘が生まれて以降、スキンシップがかなり減っていたから…。
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第7話:家事はせず、年収1,200万なのに食費も払わない夫。男から飛び出した、さらにありえない要求とは
大成に恋焦がれて結婚したわけではない。普段の私なら、告白を受け入れていなかった可能性のほうが高いとも思う。
ただやはりコロナの影響が大きくて「このままだったら自分は一生、独身かもしれない…」という焦りと不安が、私の背中を押したのだ。
彼は大手広告代理店に勤める35歳で、顔も悪くないし性格だっていい。滅多なことで怒らないし、安定した収入もある。はたから見れば、きっとエリートだ。
それなのに私は、ずっと大成に不満を募らせている。
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第8話:19歳上で娘もいるけど、貢いでくれる開業医の彼を手放したくない…!そのとき女がとった強硬手段とは
純太さんといると、同世代の男性と一緒にいても見られない景色をたくさん見ることができた。予約の取れない『紀茂登』や『SECRET』にも行ける。
誕生日には、ずっと欲しかったシャネルのバッグも貰った。
私はこの魅力的な状況が、若いときに享受できる一瞬の甘い蜜ではなく、ずっと続いてほしいと願った。それならば結婚するしかないと思ったのだ。
それに美容クリニックで受付をしていた私には将来の保証もなく、とにかく結婚がしたかったのである。
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第9話:「夫の仕事がうまくいってると、私は暗い気持ちになる」世帯年収が上がれば嬉しいはずなのに、なぜ?
「おかえり湊。今日のレッスンはどうだった?」
「楽しかったよ。ところでママ、今日の晩ご飯は何?」
こういう会話をしていると、まだまだ幼くて可愛い赤ちゃんのように思えるときがある。
可愛い息子と、同い年の夫。私たちは文京区に住む3人家族だ。さらに夫婦2人とも同じ大手出版社に勤めていて、世帯年収は3,000万弱。自分は「ずっと東京の勝ち組だ」と思っていた。
けれど最近は、モヤモヤと考え込んでしまうことも増えたのだ…。
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第10話:結婚1年目。妻に「子どもがほしい」と話したら…。女の口から飛び出した、衝撃の一言
朝の通勤ラッシュで混み合う品川駅の港南口で別れ、僕たちはそれぞれの電車に乗る。これが毎朝お決まりのルートだ。
妻の愛莉と結婚して、約1年。毎日幸せだし、僕の口元は常に緩みっぱなしだと思う。
出会った直後から、何度も何度もアピールして口説き落とした彼女。さすがに駅前でハグはできないけれど、本当は毎日でもハグしたい気分だ。でもそんな僕たちにも悩みがある。
…それは、子作り問題についてだった。
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第11話:娘の3歳になる誕生日にすら、帰ったこなかった夫。離婚を決意した妻が向かった先は…
80平米の広々とした港区にある低層のマンションで、私は快適に暮らしていた。カードキーを何度もかざさないと入れないエントランス。ハイエンドな夫の妻で、家賃50万越えのマンションに住んでいる。それだけで、自分も東京の中でもSランクの女になれたと信じていた。
そして日に日にお腹は大きくなっていく。
「直道、今日も遅いの?」
「うーん。そうだね。ちょっとクライアントさんと接待があって」
「そっか…。早く帰ってきてね」
そんなお腹をさすっているだけで愛情が増していく私とは対照的に、直道はそうではなかったらしい。
第11話の続きはこちら
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