恋と友情のあいだで~廉 Ver.~ Vol.19

「今度こそ、君を守りたい」独身に戻り、ついに覚悟を決めた男だったが...。予想外な彼女の反応とは

−なぜ今、思い出すのだろう?

若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。

これは、悪戯に交錯する二人の男女の人生を、リアルに描いた“男サイド”のストーリー。

一条廉は3歳年上の美月と結婚し、駐在先のシンガポールで新婚生活をスタートさせる。

しかしその心には、特別な思いを抱く大学時代の同級生・里奈がいた。

腐れ縁のように少しずつ距離を縮めていくふたりは、やがて一線を超えてしまう

不貞を疑われながらも再び美月との穏やかな生活を取り戻した廉だったが、里奈が妊娠したことを知ると、動揺から妻に要らぬ一言を言ってしまう。

すると、これまで従順だった妻・美月が突如、別人のように態度を変え、ついには離婚されてしまった


バツイチとなってから


離婚後の孤独は、予想以上に堪えた。

せめて家族が日本にいれば少しは救われたかもしれないが、両親はカナダから戻る気配もないし、すでに結婚して家を出ている姉は、僕が話した(と言っても概要だけだが)離婚理由に「呆れた」と言っただけだった。

自由が丘の実家は独りで暮らすには広すぎるし、至るところに結婚生活の名残があって、目に入るたびにどうしても罪の意識を感じてしまう。

僕はこれを機に都心で一人暮らしをすることに決め、六本木の賃貸マンションに移り住んだ。

…そういえば、里奈と二階堂が暮らす家も六本木だ。

だが、どれだけ近くにいても偶然に出会うことなどなかった。不思議なもので、どれだけ離れていても引き寄せられるタイミングがある一方で、縁のない時にはとことんないらしい。

美月と離婚した日に僕が里奈に送ったメールも結局、返事が届かなかった。

その代わり、というわけではないが、離婚したことをどこからか聞いたらしい未祐が、再び僕に連絡をよこしたのだ。

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