2018.08.29
恋と友情のあいだで~廉 Ver.~ Vol.10−なぜ今、思い出すのだろう?
若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。
これは、悪戯に交錯する二人の男女の人生を、リアルに描いた“男サイド”のストーリー。
商社マンらしくモテ男人生を送る一条廉は、27歳で3歳年上の美月と結婚。シンガポールで新婚生活をスタートさせる。
しかしその心には、特別な思いを抱く大学時代の同級生・里奈がいた。
一時帰国中、廉は里奈に誘われ2人で食事をする。“友達”を保つふたりだが、しかしこれをきっかけに関係は深まっていく。
そんな中、大学サークルの10周年パーティーに廉と里奈は揃って出席。
里奈からの誘いで密かに会場を抜け出した二人は、ついに一線を超えてしまうのだった。
再びの逢瀬
−里奈の生活を、絶対に壊してはならない−
そう、あれほど自分に言い聞かせていたはずなのに。
しかし里奈の柔らかな肌に触れると “理性”や“道徳”などという概念はこんな時、大した意味を持たないと思い知る。
彼女が再びホテルの部屋に現れたとき、僕が考えることができたのは、ただただ里奈を抱きたいということだけだった。それが善か悪かなんて、どうでもいい。
熱に浮かされ、禁断の域に踏み込んでしまった二人はもう、感覚が麻痺している。背徳感すら媚薬となって、さらなる深みへと溺れていくだけだった。
「朝まで、ここにいられる?」
まだ呼吸を整えている彼女の肩をぎゅっと抱き寄せ、僕は里奈に囁く。
彼女の夫・二階堂直哉は、すでに出張から戻っていると聞いた。二日連続で朝帰りなどすれば、さすがの夫も“何か”に気づくだろう。
…真に彼女のことを思うなら、夜の間に帰すべきだった。
だがこの時、僕には里奈が他の男の妻であるという実感がまるでなかった。
ずっと噛み合わなかった歯車が今、ピタリと合った。里奈を抱くたび昂まっていく熱情が、その運命の正しさを証明しているようにさえ感じていたのだ。
このまま、時が止まればいい。
そんな陳腐な願いを唱えながら、結局、僕と里奈はフライトの時間ギリギリまで離れなかった。
朝まで一緒に居られる?なんて言われたら、そりゃあ好きだし帰りたくないし…っていう気持ちは不倫してなくても分かるけど、家に帰ったとき直哉がどれだけ怒り狂ってたか考えただけで恐ろしい。
里奈がそんな思いをしてる時、廉は美月に償いのキスですか、そうですか。
人それぞれだとは思うけど、不倫すると奥様と仲良くなるというのには、男性側には、こういう感情の動きがあるんだな…
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