「一条!お前、金曜のCA飲み来るよな?」
会議室を出たところで、後ろから肩を勢いよく掴まれた。
振り返ると、ニッと白い歯を見せて笑う浅黒い男の顔。同じ金属部門の先輩、藤井さんだ。
彼は僕のことを随分と気に入り、可愛がってくれている。
と言っても、それは何も藤井......
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「一条!お前、金曜のCA飲み来るよな?」
会議室を出たところで、後ろから肩を勢いよく掴まれた。
振り返ると、ニッと白い歯を見せて笑う浅黒い男の顔。同じ金属部門の先輩、藤井さんだ。
彼は僕のことを随分と気に入り、可愛がってくれている。
と言っても、それは何も藤井......
−なぜ今、思い出すのだろう?
若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。
あの頃の僕らは未完成で、足りない何かを探しては傷つき、欲することに夢中だった。
だから気づかずにいたんだ。ずっとそばにあった、かけがえのないものに。
持ち前の器用さと明るい性格で、比較的イージーに人生の駒を進めていく一条廉。
しかし東京は、平穏な幸せを簡単に許してくれない。
運命の悪戯が、二人の男女の人生を交差させる。これは、“男サイド”を描いたストーリー。
この記事へのコメント
「丸ぽちゃ君」(そのまま)
「乳首ヤロウ」(白シャツに乳首が透けてた)「何の変哲も無い人」(disりすらない、記憶に残らない人)
と呼ばれてた。女子はあっさり一次会で退散。商社と合コンしたのはこれが最初で最期。
この小説のようなフェロモンあふれる商社マンと会ってみたかったです。