美月:ぷつり、と切れた糸
それは、糸が切れるように一瞬のことだった。
−別に、子どもとかいなくてもよくない?−
廉がそう口にしたとき、私の胸は刹那の間、強く痛んだ。しかしその次の瞬間、突如として何も感じなくなってしまったのだ。
あまりにも痛すぎて、感覚が麻痺してしまったのかもしれない。もしく......
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それは、糸が切れるように一瞬のことだった。
−別に、子どもとかいなくてもよくない?−
廉がそう口にしたとき、私の胸は刹那の間、強く痛んだ。しかしその次の瞬間、突如として何も感じなくなってしまったのだ。
あまりにも痛すぎて、感覚が麻痺してしまったのかもしれない。もしく......
−なぜ今、思い出すのだろう?
若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。
あの頃の僕らは未完成で、足りない何かを探しては傷つき、欲することに夢中だった。
だから気づかずにいたんだ。ずっとそばにあった、かけがえのないものに。
持ち前の器用さと明るい性格で、比較的イージーに人生の駒を進めていく一条廉。
しかし東京は、平穏な幸せを簡単に許してくれない。
運命の悪戯が、二人の男女の人生を交差させる。これは、“男サイド”を描いたストーリー。
この記事へのコメント
なんで高月くんと付き合わなかったの?
廉のスペック-浮気癖-家政婦扱い<<高月くんスペック+誠実さ+自分への好意
じゃない??
幸せになる道、あったじゃない…
浮気する男はみんな、自分の奥さんは自分の事が好きで、ずっと家を守ってくれてると思ってる(笑)
廉はホントに美月を女として見てないなー
可愛そう。。。