シバユカ Vol.10

シバユカ:「彼と結婚するのは私よ!」突如現れた女からの、宣戦布告

−男に頼って、何が悪いの?−

「恋の大三角形」に登場したゆるふわOL・“シバユカ”は、慶大経済学部卒の学歴を有していながら、大手不動産会社の役員秘書に甘んじている。

“結婚ありき”の人生を描くシバユカは、早々にお食事会は無意味だと悟る。さらにはTHE港区女子のしたたかさに惑わされたりしつつも、元カレ・祐介の助言や師事している料理家・留美先生夫妻の理想的な姿に、目指すべき姿を再確認するのだった。

そんな中、慶応テニスサークル時代の先輩・一ノ瀬大地と再会し、初デートで直球告白される。

一ノ瀬には婚約者がいる、という疑惑があるものの、シバユカは自分の直感を信じて彼と付き合うことを決意する。


騙される女、騙されない女


「…そんなわけで、一ノ瀬先輩と付き合うことになったの」

祐介と待ち合わせた、赤坂の『TAKAZAWA BAR』

珍しく静かにワインを飲む彼に、私はまず何より先に大地のことを報告した。

「それは…幸せそうで何より」

私の言葉に一瞬、彼の目が泳いだように見えたのは気のせいだろうか。

しかしすぐに飄々とした表情を取り戻した彼は、興奮気味に語る私をまるで子どもをあやすかのように目を細めて見つめた。

「でもね、実は心配ごともあって…」

祐介が親身に(まるで父親目線で)話を聞いてくれるので、私はつい口を滑らせる。というより実際、彼の意見を聞いてみたかった。

テニスサークルの先輩である大地のことは、もちろん祐介もよく知っている。

大地を信じるとは決めたものの…その判断に誤りがないかどうか、男目線からアドバイスが欲しかったのだ。


「…お前ってほんと、自分のことわかってないんだな」

話を聞き終えた祐介は、大げさにため息をつく。

「あのさ、モテる男ってのは、騙していい女とそうじゃない女の区別くらいつくの。それに、そのへんで出会った女ならともかく身内だろ?

他にいくらだっているのに、わざわざお前みたいに面倒な女を騙さないから安心しろ」

吐き捨てるようにそう言うと、祐介はどこか苛立ちを抑えるようにワインを流しこむのだった。

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