2018.04.01
“ゆとり”のトリセツ Vol.10バブル崩壊後の低迷する日本を生きてきた"ゆとり世代”。
諸説あるものの、現在の20代がこの世代に当たるとされる。
仕事も恋も、何もかもが面倒くさい。報われる保証もないのに、頑張る意味がわからない。
−頑張れば報われるって...それ、昔の話でしょ?−
外資系コンサルティングファームに勤める瑞希(26歳)も、まさに典型的な“ゆとり”の価値観を持っている。
東京を生きるゆとり世代の、リアルな仕事・恋愛・人生観を覗いてみよう。
「“ゆとり”のトリセツ」一挙に全話おさらい!
第1話:高学歴・高収入・容姿端麗。誰もが羨む外コン美女の、地味すぎる生態
今までみんなが必死になって目指してきた大企業の多くが、時代の変化について行けず、業績の曲がり角にぶち当たっている。
年金制度の限界は見えているし、平均寿命は100歳にまで伸びると言われている中、教育→仕事→余生という人生プランすら成り立たない。
瑞希は、今までの“当たり前”が静かに、しかし着実に崩壊していくのを肌で感じていた。
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第2話:ほぼ彼氏、略して「ほぼカレ」とは...?淡白すぎる、ゆとりの恋愛観
「いや、彼氏じゃないよ。彼はただの"ほぼカレ"」
亜美曰く、"ほぼカレ"とは"ほぼ彼氏"の略で、昨晩見かけたイケメンとは半年程度この関係を続けているという。
「その"ほぼ"って言うのは、何を満たせば取れるわけ?」
耳慣れない言葉に、瑞希は目をぱちくりさせながら尋ねた。
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第3話:優先すべきは“費用対効果”。愛想笑いの下にある、ゆとり世代の本音
大した議題がある訳でも無いのに、友達でも無い仕事仲間とだらだら近況報告をし合うことの意味が、瑞希にはよく分からない。
しかし、そういった誘いを断ることで”協調性が無い”だとか”感じが悪い”だとかいう印象を残すくらいなら、多少面倒臭さを我慢してでも社内での”親交”を深めておいた方が、よっぽど得だということくらいはよく分かっていた。
口から漏れそうになった溜息を深い呼吸で吸い込み直し、瑞希は工藤の背中を追いかけた。
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第4話:初デートでまさかの割り勘。男女平等の時代に“男気”は不要なのか?
瑞希にはITベンチャーに勤める知人も居なかったので、仕事のスタイルや職場の雰囲気の違いは聞いていて面白い。
福永は自分の仕事にかなりの熱意と思い入れを持っているようで、コンサルとして事業の傍らに立つ瑞希にとって、勉強になるトピックも多かった。
しかし、福永のある一言が、瑞希の中に小さな違和感を芽生えさせたのだった。
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第5話:「それなりの努力でそこそこ幸せ」じゃダメなの?成功者の昔話に感じる、ゆとりのジレンマ
上司や先輩に連れられて高級レストランを訪れる機会は多々あるものの、この店のように、明らかに”デート向き”な店には普段なかなか訪れる機会が無い。
『タイガー餃子軒』では何気なく会話出来ていたはずなのに、場所が変わると急に、どういう話をしたものか戸惑ってしまう。
「…そういえば水野さんって最初日系大手の証券会社だったんですよね?どうして外資系ヘッジファンドに移ったんですか?」
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第6話:何事も効率が最優先。冷めきったゆとりの心を刺した、熱き起業家の言葉
「そのご提案は検討致しかねます」
当たり前のように言い放った『放課後わんぱく会』代表・小原の言葉に、数秒の間、瑞希は何を言われたのか理解できず固まっていた。金曜17時の貸会議室には瑞希、上司の吉田、『放課後わんぱく会』の小原、水野含む理事3人が集まっている。
「…私どもの資料に何か納得のいかない点がございましたか?」
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第7話:いくら金を稼いでも心は満たされない。成功したはずの男が港区で感じる孤独
―…たまにはジムでも行って泳ぐか。
再生していた音楽番組も曲が一周し、水野はぼんやりと漂っていた意識を引き戻した。
『タイガー餃子軒』の餃子とビールが土曜夜の定番になるにつれ、若干身体が重くなってきた気もする。長身の割に小食な水野は今のところ筋肉質な体型を維持しているが、40も過ぎた今、油断は禁物だ。
ソファから腰を上げたその時、センターテーブルに置かれた携帯がブルブルと着信を告げた。
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第8話:価値観の押し付け、ヤメテ下さい。仕事はフェアに評価して欲しい、ゆとりの主張
「私にとってこのプロボノ活動は、仕事の一環です。
だから、提案自体が納得できるものじゃなかったことについては、情けないなと思います。
でも、前回の提案だって、手抜きしたつもりは全くありません。普段の仕事と同じように、真面目にきちんと取り組んだつもりです」
街灯もまばらな細い山道のカーブを車のアップライトが照らし出す。一瞬、水野の視線を感じたが、瑞希は前を向いたまま、きっぱりと続けた。
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第9話:他人にどう思われても関係ない。結局熱くなれないのが、ゆとり世代。
群馬からの帰り道、どうして自分をプロボノ活動に巻き込んだのか瑞希が尋ねても、水野は真面目には答えてくれなかった。
が、ハッキリ言われずとも、水野がなぜ瑞希を巻き込んだか想像くらいは付く。実はプロボノ活動を始める時、瑞希は自分でも少し期待したのだ。
“もしかして、私も何かに熱くなれるかも”
...でも、違った。やっぱり自分は、こういう人間なのだ。
第9話の続きはこちら
【“ゆとり”のトリセツ】の記事一覧
2018.04.02
Vol.11
“ゆとり”のトリセツ:結局、“世代”なんて関係ない。幸せになるために必要な、たった一つのこと。
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Vol.8
“ゆとり”のトリセツ:価値観の押し付け、ヤメテ下さい。仕事はフェアに評価して欲しい、ゆとりの主張
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Vol.7
“ゆとり”のトリセツ:いくら金を稼いでも心は満たされない。成功したはずの男が港区で感じる孤独
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Vol.6
“ゆとり”のトリセツ:何事も効率が最優先。冷めきったゆとりの心を刺した、熱き起業家の言葉
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Vol.5
“ゆとり”のトリセツ:「それなりの努力でそこそこ幸せ」じゃダメなの?成功者の昔話に感じる、ゆとりのジレンマ
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