こじれたふたり Vol.10

いい大人でも、恋愛は下手。こじらせまくった男と女はついに…?「こじれたふたり」全話総集編

目まぐるしい東京ライフ。

さまざまな経験を積み重ねるうちに、男も女も、頭で考えすぎるクセがついてしまう。

そしていつのまにか、恋する姿勢までもが”こじれて”しまうのだ。

相手の気持ち。自分の気持ち。すべてを難しく考えてしまう、”こじれたふたり”が恋に落ちたとしたら…?

これは、面倒くさいけれどどこか憎めない、こじらせ男女の物語である。

「こじれたふたり」一挙に全話おさらい!

第1話:「この人、何が目的なの?」32歳バツイチ女が突然、初対面の男性から連絡先を聞かれて…

<美玲:志保、雅人さんも紹介したいし、今度新居に遊びにきてよ>

大学時代からの親友である美玲からのそんな誘い文句で、今日はここまでやってきた。恋人である雅人さんと同棲をはじめた2人の新居。何も考えずに挨拶しにきたものの、確かに来客が私1人だけとは言われていない。

― やだなぁ、知らない人だったら。私ってけっこう人見知りなんだよね…。

想定外の事態に少し動揺しつつも、私はエレベーターに乗り込む。これが、私の心を大きく揺さぶる出会いになるなんて、知らないままに…。

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第2話:3回目のデートでも進展ゼロ。不審に思った女が、男の”裏の顔”を探ってみたら…

もともと地味な顔立ちがコンプレックスで、元旦那には「スッピンがブスだ」とずっと言われ続けていた。その事実は、化粧をして綺麗になった状態でも、じわじわと私の自信を蝕む。

ショーンみたいな、圧倒的な造形美を目の前にすると、その負の感情がどうしても蘇ってしまう。

けれど、地味な顔は化粧映えする。きちんとメイクをしていれば、美人だとチヤホヤしてもらえる。

それに、今日はショーンから誘ってくれたデートだ。カメラに映った綺麗な自分と親友からの言葉に勇気づけられ、私はショーンの元へと急いだ。

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第3話:女の子と飲みに行くより、家でアレに没頭したい…。モテすぎる男が自宅に隠した、見られたくない秘密とは

少し前までは先輩たちに誘われて、よく六本木界隈に飲みに連れてこられた。ああいう怪しげな女性たちに囲まれ、朝方まで飲むことが多かった。

「お前がいると華やぐからさ」

そう言われると断れなかったのだ。外資系企業で働いているが、中にいるのはほとんどが日本人。誘いを無下にし続けるよりは、それなりに応じておいたほうが角が立たない。

そう思ってたまには顔を出していたのだが、ほとんどの場合が嫌々だった。だって、僕の興味をそそるものはもっと他にあるから。

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第4話:「どう見ても彼、脈ナシ…」そう確信したバツイチ女子が駆け込んだ、まさかの場所とは

彼が3回も健全なデートに誘ってくれたという事実は、私を舞い上がらせるには十分だった。

― もしかして、ショーンくん私に気がある…?もしかして、私はショーンくんと出会うために離婚したのかもしれない…!

“付き合う”なんていう話すら出ていないのに、その先まで妄想するほどに、私はショーンとの未来を夢みてしまっていたのだ。

けれど、そんな私の想いとは裏腹に、ショーンの放った言葉は私の望むものではなかった。

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第5話:緊急事態宣言を逆手に取って「今夜うちで飲まない?」と女子を誘ったら…。男が後悔した理由とは

志保とのLINEのやりとりを見返しては、自問自答する。なぜ僕はこんなことを言ってしまったのだろう、と。

<志保:ショーンくん、結構遊んでるらしいじゃん(笑)、会社の同僚に聞いたよ!>
<ショーン:まあ、僕ちょっとモテるんでね>

志保にはまだ、僕が実はアニメ好きでインドア派だということを知られていない。付き合うことになれば、いつかはバレることなのだけれど、…でもやっぱりまだイケてるやつだと思われたい。

そんなことをぐるぐると考えあぐねた結果出てきたのが、「自分はモテる」という虚勢だった。

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第6話:彼と何回夜をともにしても「好き」と言ってもらえない。脱・遊び相手を決意した女はついに…

付き合うまでの順序だとか、体だけの関係はありえないとか、この期に及んで、そんな品行方正を主張するつもりはない。

だけど、ショーンは色々と慣れている。きっと遊んでいるにきまっている。絶対にハマってしまってはいけないタイプの男なのだ。

…けれど、そんな思いとは裏腹に、一緒に飲むコーヒーがどうしようもなくおいしい。

そして、つい願ってしまった。

…このままオフィシャルな関係になれないかな、と。

第6話の続きはこちら

第7話:元カノへ衝動的にLINEした男。「俺のダメだったところ教えて」の質問への、ミもフタもない返答とは

「…そうだ、僕に愛想を尽かしたタイミングはいつだったのか。”経験者”に聞いてみればいいんだ」

酔っていたのだろうか。このときは、まるで名案を思い付いたような気がしたのだ。そして僕はすかさず、LINEで長い長い文章を打ち始めた。

LINEを送る相手は…過去に僕に愛想を尽かした経験者である、かすみだった。

<ショーン:かすみ、久しぶり!あのさ、ちょっと聞きたいんだけど…(笑)かすみが僕と合わないって思ったのっていつ頃かな?かすみはさ、僕がインドア派だって気づいて…>

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第8話:再婚希望のバツイチ女。結婚相談所で、全然好きになれない男から交際を申し込まれたけれど…

断腸の思い。この言葉がこれほど腹落ちすることは、今までなかったかもしれない。

出会ってから3ヶ月近く経つというのに、一向に関係が進展しないショーンと、私は連絡をとることをやめたのだ。

定期的にデートもするし、彼からの好意を感じないわけじゃない。心からの幸せを感じることはできないけど、このままの関係を続ければ、それなりに満たされる。

…でも、私はちゃんと幸せになりたい。

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第9話:「好きだ」と告白したら「私も好きだった」と、過去形で返されて…。意味深な言葉の意味とは

志保と出会うキッカケとなった雅人が、ついに彼女にプロポーズすることと決意したという。その事実に感化され、僕も思い切って志保にもう一度だけ会って欲しいと連絡をしたのだ。

もう、どう思われたって構わない。だから、思いの丈をぶつけたい、と。けれど、3日たった今も“既読”の文字すらつかないまま。

― 遅かったのか。

自分の行動の遅さに後悔するとともに、諦めかけた、その時だった。志保から、一通の返信が届いた。

第9話の続きはこちら

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