「僕の彼女は、女優です」 Vol.13

女優と出会い、平凡な毎日が一変した男の行く末は?明日で最終話「僕の彼女は、女優です」総集編

—芸能人。

それは選ばれし一部の人しかなれない、煌びやかな世界で生きる人たちのこと。

東京という街は、時に芸能人と出会うチャンスに溢れている。

テレビの中の人物が、ある日突然、レストランで隣の席に座っていることもある。

東京には、夢が溢れている。ドラマのような出会いが、実際にある。


IT社長として財を成した中澤隼人(35歳)も、そんなドラマのような体験をした一人。

平凡な毎日が、今をときめく女優・悠美(ゆうみ)と出会い、大きく変わり始める・・・。

「僕の彼女は、女優です」一挙に全話おさらい!

第1話:女優とIT社長の出会いは、六本木の食事会。“普通じゃない恋”が始まった夜

きっと、誰もが一度は経験があるだろう。テレビの向こう側の芸能人に、恋をしたことが。

でも僕のような人間には、芸能人というのは一生縁のない人種だと思っていた。

ではもし、テレビの向こう側にいた“憧れ”の存在が、ある日突然目の前に現れたら、どうなるのだろうか・・・?

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第2話:芸能人のお忍びデート事情。密室で繰り広げられる、男女の攻防とは

こういう時、モテる男はどんなLINEを送るのだろうか。計算やコードを読むことは得意だが、女性の心はよく分からない。

メッセージを何度か作り直し、ようやく送れたのは“昨日はありがとうございました、楽しかったです”という何のひねりもない普通の文章だった。

—返信とか、ないだろうな。

そう思っていた。しかし、意外にも2時間後に返信が来たのだ。それも、驚くべき内容と共に。

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第3話:「なんで、あの子ばかり…?」2流モデルが抱いた劣等感と同時に渦巻く、姑息な女の打算

—何なの、この男。食えない男ね。

そう思いながらも、どう隼人にモーションをかけていくか、タイミングを狙っているときだった。

「ごめんなさい、撮影がちょっと押しちゃって」

声がした方に自然と視線が集まる。そこには、悠美が立っていた。今日は、奈々が急に悠美も呼んでいたことを知っていた。しかし、私が一番気に食わなかったのは、悠美が登場した途端に隼人の表情が変わったことだった。

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第4話:「裏切り者が、この中にいる…?」1人の男を巡って、女が仕掛けた卑劣な計画

亜弥が来るまで、二人きりだ。だが、外で無駄に悠美に近づくわけにはいかない。触れられる距離にいるのに触れられない。そんな関係が、僕はもどかしくて伸ばしかけた手を引っ込める。

—そろそろ、この関係の答えを知りたい。

そう思っていた。だが今日は亜弥もいるし、僕はあくまで脇役でしかない。そう自覚していたのだが、ガラガラっと大きな音を立てて扉が開いたと同時に、僕も悠美も固まってしまった。

そこには亜弥以外にもう一人、見知らぬ若い女の子がいたから。

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第5話:盗撮された、女優とIT社長の深夜の焼肉デート現場。その裏側に潜んでいた、業界のカラクリとは

携帯に、”あれって隼人だろ?”とか”お前、やるなぁ”などのメッセージが鬼のように入っているのを見て、血の気が引いていく。

携帯を放り投げ、慌ててスウェット姿のまま、コンビニに走る。

—一体、どういうことだ!?

雑誌棚に陳列されている週刊誌の表紙には、大々的に“大人気女優・悠美。IT社長と深夜の焼肉デート”と書いてあったのだ。

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第6話:「私の家に来ませんか?」人気女優からまさかの誘い。すれ違う2人が一気に距離を縮めた夜

悠美と僕とのツーショット写真が週刊誌に載ってから、約2週間。僕の周囲は、かなりザワついていた。

良い意味で華やぐならば問題ないのだが、ただ単純に、物凄く騒がしい。今までどんな綺麗な女性と付き合おうと何とも言わなかった友人達さえも、色めき立っているような気がする。

そして何よりも、大した知り合いでもない人たちが僕と“友達だ”と言いふらすことが増えたようで、それはかなりの迷惑だった。

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第7話:「他の男とのキスなんて、見たくない」。芸能人と付き合う道を選んだ、IT社長の苦悩

僕たちはあの週刊誌事件以来、写真を撮られることに敏感になっていた。そのため二人での外出は控えるようにし、デートはもっぱら家にするなど、細心の注意を払っている。

「でも、僕たちはあまり外に出ないから大丈夫じゃない?」
「そっか、そうだよね。いつも家ばかりでごめんね」

申し訳なさそうに俯く悠美に、僕は首を横に振る。こうして一緒に居られるだけで幸せだったから。しかし、悠美はそうは思っていなかったのかもしれない。

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第8話:「芸能界に入った時に、魂は売った」。女が“金の亡者”と蔑まれても、守りたかったものとは

「え・・・悠美が、翔平と・・・!?」

友人から送られてきた、悠美と共演者である翔平の2ショット写真が掲載された記事を見ながら、僕は動揺を隠せずにいた。

むしろ、こんな記事は大ウソだと大声で叫びたい気分だ。でも、叫べないし携帯を投げつけることもできない自分がいる。

隠し撮り写真と共に、ドラマの記者発表会の時に撮影された写真も掲載されていた。その、二人が並んでいる姿はとてもお似合いだったからだ。

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第9話:裏切ったのは男か、女か?IT社長と人気女優の、蜜月が終わる時

「お前、そんな本気だったのか?どうせ悠美のことを利用してアプリのDL数を増やそうとか、そんなことかと思ってたのに」

周囲が一瞬、静寂に包まれる。弘人先輩も何か悟ったようで、それ以上僕に何も言わなかった。

「よし、もう1軒行こう!!隼人、お前も付き合えよ」

NOと言える権利もなく、僕は弘人先輩が待たせていた、彼の社用車である黒のアルファードに一緒に乗り込み西麻布へと向かう。しかし、僕は西麻布交差点を少し青山方面へと向かった場所にあるその会員制の店へ一歩入るなり、絶句してしまったのだ。

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第10話:女は、いつまでも誰かの1番でいたいから。人気女優が控えめな男を選んだ意外な理由

「それより、悠美の方は?」

ずっと、どこかで気を使っていた。恋人であるはずなのに、僕は儚い花のような悠美を傷つけないよう、ガラスのような脆いこの関係が壊れぬように、ずっと気を使っていたのかもしれない。

でも、もう失うものは何もない。だからもう逃げないし、悠美とちゃんと向き合いたかった。

「そのことなんだけどね」

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第11話:“上場中止”というイタすぎる損害。女優と付き合ったIT社長の、予期せぬ試練

朝早くにも関わらず、秘書から電話が入っている。うちの秘書は仕事の鬼だが、早朝と深夜は僕に気を使って緊急時以外は絶対に連絡してこない。その秘書から電話があるということは、何かを意味している。

それに追い打ちをかけるかのように、会社の役員からも何通もメールが入っている。

妙な胸騒ぎを覚え、まずは役員連中のメールから開封することにした。しかし、そこには信じがたい文字が躍っていたのだ。

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第12話:「お金だけじゃ、ない」。人気女優がIT社長と付き合った、本当の理由とは

明日から早朝ロケのため、今日は伊豆に泊まっていた。タクシーなら、ここから都内まで2時間弱。明日の早朝に出られれば、撮影には間に合う。

メイクもしていないスッピンだし、正直今週刊誌に撮られたら、超絶“ダサい”私服だということは分かっている。しかも、撮影に間に合わなかったら終わりだ。

でも、そんなことはどうでも良かった。マネージャーにも告げず、私は気がついたら隼人が住むマンションの下にいた。

第12話の続きはこちら

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