「僕の彼女は、女優です」 Vol.6

「私の家に来ませんか?」人気女優からまさかの誘い。すれ違う2人が一気に距離を縮めた夜

—芸能人。

それは選ばれし一部の人しかなれない、煌びやかな世界で生きる人たちのこと。

東京という街は、時に芸能人と出会うチャンスに溢れている。

テレビの中の人物が、ある日突然、レストランで隣の席に座っていることもある。

東京には、夢が溢れている。ドラマのような出会いが、実際にある。


IT社長として財を成した中澤隼人(35歳)も、そんなドラマのような体験をした一人。

平凡な毎日が、今をときめく女優・悠美(ゆうみ)と出会い、中を深めていく隼人。しかし浮かれる一方で、悠美の後輩・亜弥がセッティングした食事会で、玲子という女性と4人で食事をすることになる。

すれ違う二人だが週刊誌に悠美との2ショット写真が掲載され二人の歯車が狂い始めたのだが・・・


悠美と僕とのツーショット写真が週刊誌に載ってから、約2週間。

僕の周囲は、かなりザワついていた。

良い意味で華やぐならば問題ないのだが、ただ単純に、物凄く騒がしい。今までどんな綺麗な女性と付き合おうと何とも言わなかった友人達さえも、色めき立っているような気がする。

そして何よりも、大した知り合いでもない人たちが僕と“友達だ”と言いふらすことが増えたようで、それはかなりの迷惑だった。

—“芸能人パワー”って、すごいんだなぁ。

そんな素人丸出しの意見しか出てこない自分が悔しくもあり、あまりにも小っぽけで、ミーハーで、笑ってしまう。

薄々感じていたことではあるけれども、ここまでゴシップのネタになるのは自分の想像を越えていた。

—悠美に、会いたいな。

皆から悠美の名前を聞くたびに、そう思う。

しかし、そんな僕の淡い恋心は一気に砕け散ったのだ。

悠美は囲み取材では無言を貫き通していたが、悠美の事務所がコメントを発表したのだ。


「お相手の方とは、仲の良い知人の一人だと聞いております」と。

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