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恋と友情のあいだで~廉 Ver.~ Vol.19

「今度こそ、君を守りたい」独身に戻り、ついに覚悟を決めた男だったが...。予想外な彼女の反応とは

−なぜ今、思い出すのだろう?

若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。

これは、悪戯に交錯する二人の男女の人生を、リアルに描いた“男サイド”のストーリー。

一条廉は3歳年上の美月と結婚し、駐在先のシンガポールで新婚生活をスタートさせる。

しかしその心には、特別な思いを抱く大学時代の同級生・里奈がいた。

腐れ縁のように少しずつ距離を縮めていくふたりは、やがて一線を超えてしまう

不貞を疑われながらも再び美月との穏やかな生活を取り戻した廉だったが、里奈が妊娠したことを知ると、動揺から妻に要らぬ一言を言ってしまう。

すると、これまで従順だった妻・美月が突如、別人のように態度を変え、ついには離婚されてしまった


バツイチとなってから


離婚後の孤独は、予想以上に堪えた。

せめて家族が日本にいれば少しは救われたかもしれないが、両親はカナダから戻る気配もないし、すでに結婚して家を出ている姉は、僕が話した(と言っても概要だけだが)離婚理由に「呆れた」と言っただけだった。

自由が丘の実家は独りで暮らすには広すぎ......


この記事へのコメント

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No Name
保身しか考えていない廉には、誰かを守るなんて100年早いと思う
2018/10/31 05:1999+Comment Icon54
No Name
もう失うものもないんだし、他の男がいたとしても思いを伝えればいいのに。自己愛でいつもツメが甘い。彼は女性を幸せにできないタイプ。
2018/10/31 05:1999+Comment Icon5
No Name
里奈verを読むとなんとなく切なくなるんだけど、廉ver読んでも廉に同情の気持ちもなにも湧いてこない。憐れみのみ。
2018/10/31 05:1299+Comment Icon12
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恋と友情のあいだで~廉 Ver.~

−なぜ今、思い出すのだろう?

若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。

あの頃の僕らは未完成で、足りない何かを探しては傷つき、欲することに夢中だった。

だから気づかずにいたんだ。ずっとそばにあった、かけがえのないものに。

持ち前の器用さと明るい性格で、比較的イージーに人生の駒を進めていく一条廉。

しかし東京は、平穏な幸せを簡単に許してくれない。

運命の悪戯が、二人の男女の人生を交差させる。これは、“男サイド”を描いたストーリー。

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