2018.02.11
金より愛子 Vol.14結婚に必要なのは、お金or愛?
それは、女にとって永遠のテーマである。
“最後は愛が勝つ”と信じたくてもそれは理想論だということに、女たちは徐々に気づいていくのだ。
しかし「お金より愛が勝つ」と言い切る、ある女がいた。
その名は、愛子。
金に糸目がない女だらけの東京において、愛子は信念を貫き、幸せな結婚生活を勝ちとれるのか?
「金より愛子」一挙に全話おさらい!
第1話:ハリーウィンストンより、愛!?「お金より愛が勝つ」を現実にする29歳女、現る!
子供の頃、冗談まじりで遊んだゲームに、「究極の選択」という遊びがあった。
“お金か愛、ひとつだけ選ぶならどっち?”
その質問に、愛子はこれまで迷うことなく答えてきた。「お金より、愛」だと—。
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第2話:「金より愛」なんて、負け犬の遠吠えでしょう?開業医と婚約して人生逆転した、女のもくろみ
明日香は広告業界を目指していたが、名の知れた代理店には片っ端から落ち、小さなPR会社に就職した。一方、明日香が最も入りたかった大手広告代理店に難なく就職した愛子は、生活のレベルが少しずつ、でも確実にあがっていく。
あるとき愛子が、それまで住んでいた東横線沿線のマンションから引っ越しをすると言い出した。
「会社から遠くないところがいいから、やっぱり港区内にするつもり」
にっこり笑う愛子を見たとき、明日香が抱いていた彼女への仲間意識はガラガラと音を立てて崩れていった。
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第3話:「男の愛情は女にかける金額に比例する」と言い張る女を黙らせた、ホームパーティーの救世主
“男の愛情の大きさは、女にいくらお金をかけるかに比例するの。”
大学時代から、明日香がいつも隣で口癖のように言っているのを、愛子はこれまで笑って聞き流していた。だけど今日に限って、その言葉が蘇り、頭から離れない。
サークルの友人たちと明日香の渋谷のマンションを訪れた日の夜、自宅で夕飯の皿洗いをしながら、愛子はその日明日香と交わした会話を思い返していた—。
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第4話:「私を見て!」が止まらない。憧れ続けた一流ホテルでの結婚式を決めた、“プレ花嫁”の暴走
“美紗子”という名前の、フォロワー6万人ほどを抱える人気ユーザーだ。3ヶ月後に挙式を控える彼女は、式準備の投稿をメインに載せ、時折日常生活の投稿を挟んでいる。写真に映り込む自宅の雰囲気やファッションの様子から、抜群のセンスの良さが伺えた。
数万人のフォロワーを従え、ライフスタイルを余すところなく披露すること。それは明日香にとってまさに憧れそのものだ。そのとき、彼女の最新の投稿に目が釘付けになった。
—花嫁会、開催します!インスタ映えするウェディングアイディア、伝授します♪
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第5話:「愛より、金」の女なんてまっぴら!財産目当ての女にアレルギーを抱く“慶應のプリンス”、現る
愛子には、2つ年上の姉がいる。テレビ局で働く姉が、行きつけのバーで出会った年下のアパレル企業勤務の男と結婚したのは3年前のことだ。愛子と同様、母親から自立した女になるよう叩き込まれて育った姉は、結婚相手との収入格差も、結婚当初は全く気に留めていないようだった。
心から幸せそうに微笑む姉のウェディングドレス姿を見たのは、つい数年前だというのに、久々に実家で顔を合わせる彼女の顔はずいぶんやつれて見える。
「お姉ちゃん、何かあったの?」
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第6話:玉の輿婚に乗った女の“ゴージャス花嫁会”。カリスマ・プレ花嫁になるはずが、まさかの大誤算
先日参加した花嫁会には20名の参加者がいたが、何としてでもあれを上回りたい。小さなお店を貸切にすれば十分だろうか。
そんなことを考えながら青山界隈をうろうろしている時、洋菓子の「ナッシェン」の本社前を通りかかった。1階のカフェスペースを覗くと、優雅にアフタヌーンティーを楽しむ客で賑わっている。明日香は閃いた。
「ここのアフタヌーンティー、インスタ映えするとかで大人気なのよね。うん、会場にちょうどいいかも!」
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第7話:「必死で働いて、何が悪いの…?」悲劇の代理店女子と一生働く必要のない医者妻。10年越しの友情の亀裂
「所詮はやっぱり、男社会よね」
先輩は悲しそうな顔でため息をつき、続けた。
「実はね、今日愛子を食事に誘ったのは、話があったからなの。私、会社を辞めることにしたのよ」
愛子は驚いて彼女を見つめた。大手飲料メーカーを担当する花形部署で、男たちを蹴散らして優秀な功績を残してきた先輩が、会社を辞めるだなんて、なぜ…?
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第8話:200万減の年収<ワーク・ライフ・バランス?結婚直前の29歳女が直面した、究極の選択
「愛子さん。今回は残念ですが、また別の企画の際にぜひ弊社をよろしくお願いいたします」
さらに、今回の件で費用は一切発生しないように処理する、とまで言ってくれた翔太に、愛子は心から感謝した。これまでのやり取りの中で「ナッシェン」との信頼関係は、しっかり築けていたようだ。帰り際、ビルの玄関まで見送ってくれた翔太が、愛子に声をかけた。
「そういえば、今回の企画とは全くの別件なのですが、愛子さんに会わせたい人物がいるんです。急ですが、今夜お時間いただけませんか?」
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第9話:「僕ならあなたを苦労させないのに。」婚約者よりも高い年収を稼ぐ女を惑わす、御曹司の甘い囁き
「お金で愛は買えないけど、お金は愛を繋ぎとめるものにはなりうるかもしれないね。いい歳して今更気がつくなんて、自分で自分が情けないわ」
そして姉は続けた。
「年収で結婚相手を選ぶ女のこと、昔は理解できなかったけれど、今となっては心から思う。そっちの方が、何倍も賢いわね」
悲しそうな瞳でため息をつく姉に、愛子はかける言葉が見つからなかった。
第9話の続きはこちら
第10話:「人気者の彼女が、羨ましくてたまらなかった」10年間劣等感を募らせた女が脱ぎ捨てた、“親友”の仮面
—私の方が、ずっとゴージャスな結婚式を挙げようとしてるのに、どうしてみんな愛子ばっかり…。
愛子に対する、このモヤモヤとした感情と同じものを、明日香はかつて2度ほど、抱いたことがある。
1度目は、大学に入学したばかりの頃のことだ。入学式の学部オリエンテーションで、明日香の隣の席にたまたま座っていたのが愛子だった。
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第11話:「そんな不甲斐ない男、やめた方がいい」婚約者との“収入格差”を気にする女への、悪魔の囁き
自宅に帰ってから、式場のプランナーから週末に渡された見積書をあらためて二人で見返す。
「覚悟はしてたけど…結婚式って本当にお金がかかるのね」
愛子がため息をつくと、知樹は笑いながら言った。
「まあね。でも、見積もりに書いてあるサービスを全て頼まなくちゃいけないわけじゃないんだし、無駄なものは省いていこうよ」
「無駄なものって、例えば?」
第11話の続きはこちら
第12話:もう必死で稼ぐ必要なんてない…?結婚式準備に追い詰められた女を誘う、御曹司からのプロポーズ
気が遠くなりかけて、打ち合わせ会場を出るなり愛子は深いため息をつく。
「プランナーがいると言っても、自分たちでやらなくちゃいけないことばかりなのね。招待状に切手を貼って投函するのも自分でやるなんて、知らなかったわ…」
こうして愛子は、ついに結婚式準備をスタートした。平日はへとへとになるまで仕事をし、休日は結婚式関連の作業を進める。
そんな矢先のことだった。明日香から一本の電話がかかってきたのは。
第12話の続きはこちら
第13話:「開業医の妻」の座をようやく手に入れた女の大誤算。身分不相応な結婚の代償とは?
「それじゃ、公平。また来月来るわね」
帰り際はまるで明日香の存在なんて目にも入らないも同然の態度で、母親はそう言い残して去っていった。
—また、来るのか…。
あれほど憧れていた「開業医の妻」という座につけるというのに、明日香の心に芽生えた小さな不安が、どんどん大きくなり始めていた。
第13話の続きはこちら
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