金より愛子 Vol.5

「愛より、金」の女なんてまっぴら!財産目当ての女にアレルギーを抱く“慶應のプリンス”、現る

結婚に必要なのは、お金or愛?

それは、女にとって永遠のテーマである。

“最後は愛が勝つ”と信じたくてもそれは理想論だということに、女たちは徐々に気づいていくのだ。

しかし「お金より愛が勝つ」と言い切る、ある女がいた。

その名は、愛子。

金に目がない女だらけの東京において、愛子は信念を貫き、幸せな結婚生活を勝ちとれるのか?

広告代理店で働く29歳の愛子は、大手通信会社勤務の知樹と結婚を決め、幸せな毎日を過ごしている。

一方、同時期に医者との結婚を決めた親友の明日香は、いつか絶対、愛子に「愛より金」だと認めさせてみせると決意し、結婚式で絶対的な差を見せつけることを心に誓うのだった。


「愛子、結婚生活に必要なのは愛じゃない、お金よ」

姉が神妙な面持ちできっぱりと言ったとき、愛子は驚いて、姉の顔をまじまじと見つめた。

愛子には、2つ年上の姉がいる。テレビ局で働く姉が、行きつけのバーで出会った年下のアパレル企業勤務の男と結婚したのは3年前のことだ。

愛子と同様、母親から自立した女になるよう叩き込まれて育った姉は、結婚相手との収入格差も、結婚当初は全く気に留めていないようだった。

心から幸せそうに微笑む姉のウェディングドレス姿を見たのは、つい数年前だというのに、久々に実家で顔を合わせる彼女の顔はずいぶんやつれて見える。

「お姉ちゃん、何かあったの?」

心配して尋ねる妹にちらりと目をやり、姉は寂しそうに笑った。

「別に。ただ、結婚生活の現実を知ったの。確かにお金じゃ愛は買えないけど、愛があっても生活に必要なものは買えないのよ」

そしてそれ以上は多くは語らず、ふうっとため息をついた。

「自分で選んだ人生だから、受け入れるつもりだけど。でももし人生をやり直せるなら、私は絶対にどこかの御曹司を捕まえて、結婚するわね」

最後は冗談ぽくおどけて言ったが、これまでとは全く異なる姉の様子に、愛子は動揺を隠しきれなかった。

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