金より愛子 Vol.12

もう必死で稼ぐ必要なんてない…?結婚式準備に追い詰められた女を誘う、御曹司からのプロポーズ

結婚に必要なのは、お金or愛?

それは、女にとって永遠のテーマである。

“最後は愛が勝つ”と信じたくてもそれは理想論だということに、女たちは徐々に気づいていくのだ。

しかし「お金より愛が勝つ」と言い切る、ある女がいた。

その名は、愛子。

金に目がない女だらけの東京において、愛子は信念を貫き、幸せな結婚生活を勝ちとれるのか?

広告代理店で働く29歳の愛子は、婚約者の知樹と幸せな毎日を過ごしていた。

一方、同時期に医者との結婚を決め、結婚式準備に精をだす親友の明日香は、御曹司・翔太が愛子に好意を抱いていることに気がつき、愛子をそそのかすのだった。


「先輩、本当に今までお疲れ様でした!」

愛子の尊敬する、他部署の先輩の最終出勤日。彼女は、以前プロジェクト中止の件で愛子を慰めてくれた人物だ。

先輩は晴れ晴れとした表情で、愛子に言った。

「愛子は、この業界でまだまだ頑張ることにしたのよね。あなたなら出来るわ。頑張ってね! …それで、最近はどう?仕事の方は」

「はい…まあ、ぼちぼちといったところです」

愛子は苦笑いした。仕事が忙しいのは相変わらずだが、モチベーションはいまいち上がりきらないでいる。

というのも、同じ部署の同期の男は、大型プロジェクトのリーダーとして生き生きと走り回っている。一方、愛子が現在担当しているのは、同じ携帯クライアントの案件でも、地方のショップ来店キャンペーンのための地方支社サポートだ。

もちろんそれも重要な仕事の一つだ。だから当然全力で取り組んでいるが、同期の活躍を横目で見るたびになんだか胸がちくりと痛むのだった。

そんな愛子の心の内を見透かしたかのように、先輩はにっこり笑って言った。

「余力があるなら、新規も狙ってみたら?」

そういえば先輩は、メインのクライアントの仕事とは別に、他業種の新規案件を競合から勝ち取ったことをきっかけに、社内で高く評価されるようになったのだ。

―新規か……。そうね、やってみよう!

こうして愛子は、仕事への情熱を再び取り戻したのだった。



週末は、知樹と共にウェディングプランナーとの打ち合わせに向かった。

挙式まで4ヶ月強の時間があるから、それまでは余裕だとタカをくくっていた。ところがプランナーから渡されたスケジュールシートを見て、愛子は愕然とした。

【金より愛子】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo