LESS~プラトニックな恋人~ Vol.5

LESS:“別の人生”を考えた夜。女の本能をくすぐる、強引な男との出会い

今、東京の男女が密かに抱えている悩みがある。

恋人や夫婦間での、肉体関係の喪失だ。

この傾向は、未婚の男女においても例外ではない。

相思相愛、周りも羨むお似合いカップルの美和子と健太。しかし同棲1年が経つ頃、不完全燃焼の夜を境にして“プラトニックな恋人”となっていく。

美和子は意を決して思いをぶつけるが、健太は問題に向き合おうとしない。

親友・茜に打ち明けると「別れた方がいい」と諭され、彼女の幼馴染である御曹司を紹介すると言われる。


男と女


“レスにならない女がしていること”

ソファでぼんやりスマホを眺めていたら、たまたまそんなタイトルの記事が目に入った。

くだらない。そう思いつつも、覗き見たい気持ちに負けてタイトルをクリックする。

・一緒にお風呂に入らない
・下着姿をむやみに見せない
・できるだけ化粧をした顔で接する
・家でも女っぽい服を着る
・セクシーなランジェリーで誘う
・相手を興奮させる演技やテクニックを磨く

そこまで読んで、私は全身でため息をついた。

私は1時間ほど前に帰宅し、すでにメイクを落としたスッピン&ジェラートピケのもこもこ部屋着でくつろいでいる。

…健太の帰宅に備え、今からもう一度着替えてメイクをするべきというのか。

記事には他にも、男性は、日常的にスッピンや裸を目にする妻や恋人に次第に欲情しなくなり、いつも美しく化粧を施し、女をアピールする服装で現れる愛人や浮気相手に走る、というような内容が書かれていた。

−何それ。なんて身勝手なの。

私が普段からセクシーなランジェリーを身につけ、男を性的に興奮させる努力をしていれば、プラトニックな関係にならずに済んだとでもいうのだろうか。

健太はそんな男じゃない。私はそう自分に言い聞かせ、画面を消した。

そもそも私は別に、必要以上の誘惑をしてまで男に抱かれたいわけじゃない。

私はただ…健太に、恋人として女として、大事に扱われたいだけだったのに。

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