SPECIAL TALK Vol.8

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営業から財務、新規事業室を回りビジネスモデルを見出す

金丸:リクルートでは営業から財務へと配属されていますが、なかなか珍しいケースですね。

杉本:私が初めてでした。営業で組織立ってお金を生み出す仕組みを学んだ後は、それを管理する側にまわりたいと思いました。ちょうど、リクルートが1兆円を超える借金をしたときで、それをどのように返済するのだろうと興味がありました。うち以外で1兆円を超えるお金を借りているような会社は、鉄道やガスなどのインフラを扱っているところばかりでしたから。

金丸:財務の知識はおありだったんですか?

杉本:ほぼ、なかったですね。実務としては、銀行から借りたお金の管理業務などをしていました。そして、最後は新規事業開発室に配属されました。

金丸:そこでは、どんな事業を手掛けられたのですか? マクロミルのビジネスモデルをここで見出した、と聞いています。

杉本:実はリクナビなどが生まれた時代で、ほかにも多くの事業の立ち上げを見てきました。当時はまさにインターネットの興盛期。Windows95などが出てきた頃で、社内では、「今後は情報がタダになるのでは!?」と大騒ぎでした。求人事業や住宅事業がインターネットでガラっと変わってしまうと、リクルートは急成長をキープできないばかりか、潰れてしまうという“憂国論”みたいなものもありましたね。

経営陣はそこを整理して伝える必要性を感じたようで、「インターネット時代のリクルートをデザインしよう」というのが、新規事業開発室でのミッションでした。わずか15人しかいない状況で、インターネットやデータ放送、衛星放送などを常に研究していましたね。

そのときにリサーチを行うようになり、調査の大変さを実感したんです。調査費用もかかりますし、これこそインターネットを利用すれば劇的に変えられるのではないかと思い、インターネットでリサーチを行う「株式会社マクロミル」を立ち上げることになりました。

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