SPECIAL TALK Vol.8

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いつまでも日本を誇れる国にしたい 今後は教育にも目を向けて

金丸:杉本社長はリクルートを経て、マクロミル、グライダーアソシエイツと、常に新たな市場を見つけ、事業を育ててきていますよね。その間、特につらかった時期はありましたか?

杉本:2006年ですね。自社の代表をやっていて出がらし状態になってしまいまして、自分が経営するよりも、もっと適任な方に経営してもらったほうがいいと思ったんです。偉そうですが、力をすべて出し切ってしまった気がして、しばらく充電がしたいなと。

そして、大学で教鞭をとることになり、たまたま19、20歳ぐらいの学生さんに面接をする機会があったんですね。すると、びっくりするぐらいモノを知らない。銀行や商社の役割も知らず、でも就職したいと言うのです。我々の時代よりも確実に学力が落ちていると思いましたね。これは由々しき事態だと。

その経験から、教育にも目を向けるようになりました。教育は、世の中を変える手段として遠回りのように見えますが、実はもっとも即効性があるものだと思うんです。たとえば6年で完結するプロジェクトというのは、あまり存在しませんが、6年あれば、高校生は大学を経て、社会で活躍するようになります。

金丸:となると、杉本社長の次にやりたいことは、教育ですか?

杉本:はい、学校を作りたいんです。小学生や中学生に働くことについて教えてあげたいですね。金丸さんもそのような取り組みをされていますよね?

金丸:会社の取り組みで、子どもたちを取引先の職場に連れていき、医療や物流、製造業などの現場の裏側を見せてあげています。いまはまだ、子どもたちはサービスの利用者でしかないけれど、あと数十年経てば、その子たちがサービスを作り出す側になります。ですから、早いうちからITや社会、ビジネスの仕組みを教えるのは、非常に有意義なことだと思っています。

イベントには、これまでに400名を超える子どもたちが参加していますが、なかにはそのときの体験がきっかけで、医学部に進学したというお子さんもいます。たった一日の体験が子どもたちの将来に大きく影響していると思うと、本当に嬉しくなります。杉本さんのお子さんは、いま何年生ですか?

杉本:小学6年生です。子どもの視野を広げてあげたくて、頻繁に海外には連れていっています。すでにパスポートが2冊目に突入しました。

金丸:これからが楽しみですね。

杉本:子供には夢をずっと見られるような環境にいてほしいものです。

金丸:それは、きっと私たちが作らなくてはいけないものですね。本日はお忙しいなか、本当にありがとうございました。

杉本:こちらこそ、ありがとうございました。

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