2019.12.22
病める時も、ふくよかなる時も Vol.14ー病める時も、健やかなる時も。これを愛し、これを敬い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?ー
かつて揺るぎない言葉で永遠の愛を誓い、夫婦となった男女。
しかし...妻が“女”を怠けてしまった場合でも、そこに注がれる愛はあるのだろうか?
料理を作ることも食べることも大好きな栗山美月は、結婚後、なんと8kgも太ってしまった。
太っていたって、愛されている。そう信じていた美月だったが...。
これは、ふくよかな体型となった主婦を襲った、絶望と再起の物語。
「病める時も、ふくよかなる時も」一挙に全話おさらい!
第1話:結婚後に8キロ増。女を怠けていた妻に、夫が放った残酷な一言
―誠司さんに抱かれなくなって、何年経つだろう?
午後3時の日比谷線に揺られながら、栗山美月(くりやま・みづき)はぼんやり考えた。
29歳で結婚して5年。最初の2年くらいは、ごく一般的な新婚夫婦なりのペースで”あった”ように思う。
けれど、35歳を目前に控えた今。7歳年上の夫・誠司との間には、そんなムードはすっかりなくなってしまっていた。
―あれ…?もしかして、もう3年くらいしてない…?
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第2話:毎日カップ付きキャミとスニーカー。結婚後、女をサボっていた妻にくだされた天罰とは
「誠司さん、何か思っていることがあるなら言って?誠司さんが何考えてるのか、本音を聞かせてほしいの!」
美月が最も懸念していたのは、誠司が実は子供嫌いであるという可能性についてだった。
―もしかしたら誠司さんは、子供が欲しくないのかも。そうだとしたら私、誠司さんのために受け入れてもいいよ。でも、子供を持たないライフプランについては、よく話し合わないと…。
だが…しばらく考え込んでいた誠司から聞かされたのは、さらなる衝撃の告白だったのだ。
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第3話:「これ、本当に私の体!?」垂れた胸・四角いお尻...醜い姿に愕然とした女の、一大決心
ダイエットを始めるには、現状を把握することが欠かせない。
絶対に痩せてやる。そう誓った美月は、昨夜の決意が揺らがないうちに、自分の体に何が起きているのかしっかり目を開いて確かめることにしたのだった。
衣服は全て脱いだ。もはやどれだけ体重が重くても、洋服の分の重さ、と言い訳する余地も残されていない。
美月は大きく深呼吸をするとついに、「えい!」と掛け声をあげながら、9ヶ月ぶりにもなる体脂肪測定機能付き体重計に飛び乗った。
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第4話:「危ない...!」男性客で賑わうボルダリングジム。目眩に襲われた主婦を救った、男の正体とは
運動をしている時間は、実質わずか30分程度だろう。それなのに、終わってみればそのたった30分の間で、身体中の筋肉がまんべんなく、かつ激しく酷使されていることに美月は新鮮な驚きを感じていた。
おそらく自力で筋トレをしていたのでは、ここまで体を追い込むことはできない。
それに、設定されたルート上の石のみ触ることが許されるボルダリングでは、意外なほどに頭を使う。ゲーム性の高さも、スポーツが苦手な美月が楽しみながら続けられている理由の一つだった。
だが、美月を何よりもボルダリングへと駆り立てる理由は、また別にあった。
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第5話:「今更奥さんとなんて、勘弁してよ」暴言に傷つく人妻を救った、若い男の行動とは
一度火がついてしまった食欲は止められそうにない。ましてや、ずっと我慢していたお肉となればなおさらだ。
美月はいつのまにか目の前に初対面の男性がいることなどすっかり忘れて、ただひたすらに焼き鳥の美味しさを噛みしめていた。
だが、5本入りのお土産を全て食べ終わろうとしたその時。
ふと、考え込むような顔をした甲斐がこちらをじっと見つめていることに気がついたのだ。
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第6話:「だいぶ贅肉が取れたね」たった1.5kg痩せただけで、ふくよかな女が褒められた理由
「ふーん。それもその、パーソナルトレーナーの甲斐って人から教えてもらったんだ?ちょっと調べて見たけどさ、大分早い時期からtiktokに筋トレ動画上げてたりして意識も高いし、29歳っていう若さの割にはちゃんとしてる、人気のトレーナーみたいだよ。いい人に会えて良かったじゃん」
美月はそれを聞いて、またしても得意げに笑みを浮かべる。
「へへへ…。お陰様で…2週間で1.5kg痩せちゃいました!ありがとう甲斐くん、乾杯!」
そう言いながら、美月は残り少なくなったハイボールのグラスを傾ける。その、一瞬上を向いた美月の喉元を見て、桐乃が不思議そうな声をあげた。
「あれ…?なんでそんなもの、首からぶら下げてるの?…ダサくない?」
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第7話:「ご主人しか目に入らない...?」ご無沙汰の主婦が、若いイケメンと共有した秘密
「美月さん、ヒップアップのスクワットの膝の向きは、外に開いたつま先と同じ角度!お尻が四角く垂れる原因は、股関節が内旋してるからですよ。横に広がったお尻を締めるつもりで、膝が内側向かないように一回一回しっかり意識しないと!」
「はぁ…はぁ…は、はい〜」
これまで5回ほど通った甲斐のトレーニングで毎回注意されるポイントだが、今日の美月はいつにも増してフォームが乱れがちだ。
どうしてもトレーニングに集中することができない。それは、先ほど目にしてしまった甲斐の修羅場が原因だった。
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第8話:「ここで、何してるの?」年下男と密会中の人妻を襲った、最悪の修羅場
「すみません、美月さん。調子乗りました。どうぞ新しい水飲んでください」
そう言いながら甲斐は、新たにウォーターサーバーの水をコップに注ぎ、美月の目の前に置く。美月はそのコップの水を一気に飲み干すと、甲斐に向かってホッとしたように微笑んだ。
「甲斐くん綺麗な顔してるから、ちょっとドキドキしちゃった。こんな冗談、本当に引っかかる人もいるから気をつけたほうがいいよ」
そう言う美月の顔を、甲斐は覗き込むように伺う。
「でも、美月さんは引っかからないんですね。ご主人に、寂しい思いをさせられてても」
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第9話:「お願い、信じて...」浮気の誤解を解こうとする妻に、夫がとった信じられない態度
「こんなところで何してるの?みいちゃん」
いつもなら美月の心を暖かくしてくれる、最愛の夫の声。だが今は誠司のその穏やかな声が、美月の全身を驚きのあまり硬直させるのだった。
「誠司さん…どうしてここに?」
慌ててそう問いかける美月に対し、誠司は柔らかな態度を崩さぬまま答える。
「今日は仕事の会食って言ったでしょ?あっちの個室に、出版社の方たちがいるんだ。電話対応から戻る途中にカウンター席をみたら、家にいると思ってたみいちゃんが男の人と2人で食事してるんだから、びっくりしちゃったよ」
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第10話:「夫はもう、私を女として見ていない...」絶望し自堕落となった妻を救った、ある男の言葉
―カレーパンも美味しかったけど、甘いものも食べたくなっちゃった。なんか濃い味のチョコとか食べたいなぁ。コンビニまでサッと買いに行こうかな…。
コンビニは甲斐がバイトをしているボルダリングジムと目の鼻の先だが、今の時間であれば甲斐は渋谷のジムの方にいるはずだ。
ジャンクな食欲に駆り立てられた美月は、そんな打算をしながら、部屋着の上に薄いナイロンパーカーを羽織る。そして財布だけを手に持つと、コンビニへと出かけることにした。
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第11話:「もう一度愛されたい」痩せて美貌を取り戻した妻を見た、夫の意外な反応とは
ヘアセットも済ませた。メイクも丁寧に施した。後はこの、細身のタイトなワンピースを着こなすことができれば…5年前、誠司の愛を一身に浴びていた頃の美しさを取り戻せるはずなのだ。
―今夜のために頑張ってきたんだ。今夜、誠司さんに「綺麗になった」って言われるために…!
ゴクリと唾を飲み込み、美月はそっと右手を自分の背中にあてる。そして、小さなチャックの引き手をつまむと、一気に引き上げた。
―お願い…閉まって…!!
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第12話:結婚記念日の夜。プライドの高い夫が明かした、ずっと隠していた秘密
帰宅したばかりの薄暗いリビングで、誠司の目だけが濡れたように輝いている。
キスをお預けにされ、肩透かしを食らった形になった美月は、いつになく深刻な誠司の口ぶりに身を固くした。
「話って…?」
そう促すも、誠司はそれ以上言葉を発しない。しばらく沈黙が続いたかと思うと、これまで美月に向き合っていた誠司はふいに視線をそらし、今度は慌てたように明るく話し始めるのだった。
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第13話:「私、ただの飯炊き女だったの...?」初めて夫から聞かされた、屈辱的な結婚の真相とは
―そうよ。誠司さんは今ごろ富士にいるはず。あのポルシェは、たまたま誠司さんのものと似ているだけ。でも、ミントグリーンのポルシェなんて、そうそうあるわけないし…。
混乱する頭はひたすらに同じ思考ばかりを繰り返し、今にもヒートしそうだ。
そんな頭とは対照的に冷え切った手を、美月が吐息で温めようとした瞬間。背後から、小さな声が聞こえた。
「ちょっと…何やってるんですか?」
第13話の続きはこちら
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