病める時も、ふくよかなる時も Vol.7

「ご主人しか目に入らない...?」ご無沙汰の主婦が、若いイケメンと共有した秘密

―病める時も、健やかなる時も。これを愛し、これを敬い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?―

かつて揺るぎない言葉で永遠の愛を誓い、夫婦となった男女。

しかし…妻が“女”を怠けてしまった場合でも、そこに注がれる愛はあるのだろうか?

8kg太り、夫の誠司から夫婦生活を断られてしまった栗山美月は、誠司の無理解に悩まされながらもダイエットを決意。

しかし無茶な食事制限がたたり、美月はボルダリングジムで倒れてしまう。そんな彼女を救ったのが、パーソナルトレーナー・甲斐。美月は甲斐の指導のもと、本格的なトレーニングをスタートすることになった。

だが、そんなある日。ジムを訪ねると、温和だと思っていた甲斐が、女性を怒鳴りつけていた!?


アップテンポなEDMが、古くも清潔なトレーニングルームに響き渡る。

美月はリズムを合わせながら、鏡の前で規則的にゆっくりと腰を上下させていた。ヒップアップに効果があるというスクワットは、美月のトレーニングのスタンダードメニューなのだ。

「はい、集中して!膝がどんどん内側向いてきてる!そう、あと3回〜、2…、1…。はい、もうあと1回〜、もう1回ラスト〜…。はい、お疲れ様です!」

「うぅぅあぁ〜!…はぁ…はぁ…はぁ…きっ、キツイ〜…」

規定の回数のスクワットを悲鳴を上げながらもどうにかこなした美月は、甲斐の終了の合図を聞くやいなや力尽き、ヨガマットの上に倒れ込んだ。

すぐさま甲斐が、美月の酷使した筋肉を伸ばすためのストレッチを手伝う。力強く美月の足を圧迫しながら、甲斐は美月に向かって熱心に語りかけた。

「美月さん、ヒップアップのスクワットの膝の向きは、外に開いたつま先と同じ角度!お尻が四角く垂れる原因は、股関節が内旋してるからですよ。横に広がったお尻を締めるつもりで、膝が内側向かないように一回一回しっかり意識しないと!」

「はぁ…はぁ…は、はい〜」

これまで5回ほど通った甲斐のトレーニングで毎回注意されるポイントだが、今日の美月はいつにも増してフォームが乱れがちだ。

どうしてもトレーニングに集中することができない。

それは、先ほど目にしてしまった甲斐の修羅場が原因だった。

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