罪悪感と、欲望と
“そろそろ廉に会いたくなっちゃったな”
時間を確認しようとベッドサイドのスマホを気だるく手に取った僕は、美月から届いたメッセージに思わず身体を震わせた。
里奈とリッツの部屋で落ち合ってからというもの、僕は美月のことを一度も思い出していなかった。
里奈と過ごす時間はい......
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“そろそろ廉に会いたくなっちゃったな”
時間を確認しようとベッドサイドのスマホを気だるく手に取った僕は、美月から届いたメッセージに思わず身体を震わせた。
里奈とリッツの部屋で落ち合ってからというもの、僕は美月のことを一度も思い出していなかった。
里奈と過ごす時間はい......
−なぜ今、思い出すのだろう?
若く、それゆえ傲慢だった同級生・相沢里奈の、目を声を、ぬくもりを。
あの頃の僕らは未完成で、足りない何かを探しては傷つき、欲することに夢中だった。
だから気づかずにいたんだ。ずっとそばにあった、かけがえのないものに。
持ち前の器用さと明るい性格で、比較的イージーに人生の駒を進めていく一条廉。
しかし東京は、平穏な幸せを簡単に許してくれない。
運命の悪戯が、二人の男女の人生を交差させる。これは、“男サイド”を描いたストーリー。
この記事へのコメント
何十年後かに、違う形で因果応報までを描いて欲しい。