シバユカ Vol.4

シバユカ:甘い誘いには裏がある。パトロンからの出資提案に隠された、不都合な真実

−男に頼って、何が悪いの?−

「恋の大三角形」に登場したゆるふわOL・“シバユカ”は、慶大経済学部卒の学歴を有していながら、大手不動産会社の役員秘書に甘んじている。

実は彼女には、思い描く理想像を手に入れたいという、したたかな野心があるのだ。

“結婚ありき”の人生を描くシバユカはさっそく婚活に勤しむが、早々にお食事会は無意味だと悟る。

お食事会以外での出会いを求めるシバユカは港区タワマンホムパに参加。

そこで、パトロンの力でのし上がるTHE港区女子・マリナと出会い、カフェのオープニングレセプションに招待される。


マリナのお城


–ここ、か…。

原宿駅、竹下口から徒歩約10分。

“マリンカフェ”は、原宿と千駄ヶ谷のちょうど中間くらいの場所にあった。

人がやっとすれ違えるくらいの小さな入り口だが、お祝いの胡蝶蘭やバルーンやらが外にまで進出していてかなり目立つ。

店内はすでに人で溢れていて、一歩足を踏み入れると、中にいる女たちが次々と品定めをするような視線を送ってきた。

私は気づかぬフリで、今日の主役・マリナの姿を探す。

内装イメージは、ロンハーマンだろうか。

壁は白いペンキがあえてラフに塗られており、ナチュラルな木製のテーブルセットに、ブルーのソファ。

「かわいいーー♡」

甲高い声が飛び交う店の奥に目を遣ると、ビジュアル重視のカップケーキやパンケーキ、萌え断のサンドイッチなどがスレートプレートに並べられていた。


「シバユカ?来てくれたんだ!嬉しい!」

人混みの隙間から、私を見つけたマリナが手を振った。

彼女を包む真っ白なドレスは、胸元やスカート部分に刺繍やビジューが施され、まさに主役級の華やかさ。

以前より痩せた気がするのは、開店準備に忙しかったからだろうか。

店を1つ作り上げるのに相当なバイタリティが要ることは容易に想像できる。…たとえ、パトロンがいたとしても。

「おめでとう!おしゃれなお店、さすがね」

眩しい笑顔を見せるマリナに、私は用意してきた花束を差し出した。

【シバユカ】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo