LESS~プラトニックな恋人~ Vol.14

LESS〜プラトニックな恋人〜:「ごめんなさい、私...」涙する女に強引な男が囁いた、意外な言葉

2017年冬、恋人・健太からプロポーズされた美和子は、涙を流す。

ふたりの5年間に、何があったのか?

実はふたりは不完全燃焼の夜を境に“プラトニックな恋人”となっていた。

美和子が、友人・茜に相談すると御曹司・瀬尾を紹介され、健太と別れることを決意家を出る

瀬尾と夜を共にした美和子は彼のマンションで暮らし始める。しかし強引に結婚話を進められることに困惑し、一人暮らしを決意。だが聞く耳を持ってもらえない

そんな中美和子と復縁を望む健太から手紙を渡される彼の覚悟に心を打たれるが同時に、健太の元に戻る資格などないと絶望し号泣

そこを、突然家にやってきた瀬尾に見られてしまい…。


すべてが露わになった夜


「…何が、あったんだ?」

そう問いかける瀬尾さんは、しかし既にすべてを悟った顔をしていた。

なんとかその場を取り繕おうと必死で頭を働かせてみるものの、機転のきく彼を誤魔化そうなんて、私には無理だと悟る。

「ごめんなさい…」

小さくそう声に出したら、再び涙が溢れた。

泣いて許してもらおうなどというわけではない。私はとにかく自分が情けなかった。

傷つくことを恐れて健太と向き合うことから逃げ、瀬尾さんの好意、そして身体の繋がりに溺れてずるずると関係を続けてきた、不甲斐ない自分自身が。

私が発した謝罪の言葉に、彼の表情がさらに強張る。そこに滲むのは、私に対する怒りに違いなかった。

しかしもう、逃げることは許されない。

私は大きく息を吸い、意を決して瀬尾さんを見据えた。

「瀬尾さん、ごめんなさい。私やっぱり…あなたとは結婚できない」

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