学歴カレンダー Vol.8

学歴カレンダー:42歳、遊び尽くした「元」慶應ボーイ。訳あり物件の婚活事情とは

前回までのあらすじ

神奈川県の公立高校から、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、丸の内の大手人材会社に勤める絵理奈(29)。周りの友人たちは“恋愛対象になるのは最低でも早慶レベル"と口を揃え、様々な学歴の男とのデートを試みる。

今までデートしたのは早稲田卒の浩哉東大卒の宏太日大卒の啓介。日大卒の啓介に心惹かれたが、元彼・哲也に似ている彼の好意を受け入れられない。その後も理科大卒の聡青学出身の孝太郎と順調に出会いを重ねるものの、彼らの強烈な個性にたじろいでしまう。そんな中、今日は昔想いを寄せていた同期である立教出身の和樹の結婚を見送り、次に出会った男性は……?


寂しい気分に耐えきれなくなったとき、女友達にSOSの電話をすると……?


思うように進まない恋愛に殺人的に忙しい仕事。加えて昔、少なからず想いを寄せていた和樹の結婚式。ストレスフルな気分が頂点に達し、高校時代の親友、美和子にSOSを出した。

「もしもし? 絵理奈?」

この電話越しの声を聞くだけで、それまでの寂しい気持ちがスッと引く。美和子のような彼氏が欲しい、と真剣に思うほどだ。

人見知りで几帳面な絵理奈とは正反対で、美和子は社交的で大らかなタイプ。男女問わず皆に愛される自慢の友達だ。

和樹の結婚式の話をすると、いつまでも昔の男を引きずっちゃダメだよと笑い飛ばし、明日開催される西麻布のマンションでのBBQに誘ってくれた。

大学時代は読者モデル、今は外資系化粧品会社のプレスをしている彼女は交友関係が広い。心強い女友達の誘いに乗ることにした。

西麻布のマンションで出会ったアラフォー男


GW初日、場所は西麻布の『テンス ストーリー』だった。六本木駅から歩いて「西麻布ハイツ」を目指した。1階にあるオートロックで902と押しエレベーターに乗り込む。

この店には誕生日パーティーや忘年会で何度か来たことがあるが、いつ来ても人の家を覗き込むようなドキドキ感がたまらない。

今日はテラスルームでのBBQコースだった。テラスと室内を行き交いながら今年初めてのBBQを楽しむ。

その集まりには総勢10人ほどいた。男性陣は商社マンが大半のようだ。その中で1人、周りの男性に「さん」づけされている明らかに1人様子の違う男がいた。

その男は芹沢という名前だった。紺のポロシャツに白いパンツ、黒く焼けた腕にはロレックスのデイトナが巻き付けられている。

彼は若く見えるが30代の男の雰囲気ではない。他の男性陣が気を遣っているのか、年齢の話は出なかったが40歳近いだろう。40代である程度遊んでいる男は、やはりまだまだ脂がのっている。彼もその典型的な例だった。

彼を目で追いながら、「年上の男」信仰が未だ根強く自分に残っていることに気づく。20代半ばの頃に魅了された、40代の男性との日々を懐かしく思い出した。

結局、彼と話す機会はほとんどなく、皆でLINEを交換し会はお開きになった。

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