学歴カレンダー Vol.7

学歴カレンダー:池袋発・全方位モテ系の立教ボーイ、彼が最後に選んだ女とは?

前回までのあらすじ

神奈川県の公立高校から、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、丸の内の大手人材会社に勤める絵理奈(29)。周りの友人たちは“恋愛対象になるのは最低でも早慶レベル"と口を揃え、様々な学歴の男とのデートを試みる。

今までデートしたのは早稲田卒の浩哉東大卒の宏太日大卒の啓介。日大卒の啓介に心惹かれたが、元彼・哲也に似ている彼の好意を受け入れられない。その後も理科大卒の聡青学出身の孝太郎と順調に出会いを重ねるものの、彼らの強烈な個性にたじろいでしまう。そんな中、今日は昔想いを寄せていた同期の結婚式だった。


仲のいい男友達の門出を祝うとき。また大人の女は階段を上っていく


今日は3連休初日。もう初夏と言ってもいいような陽気だ。結婚式が始まるまでの時間、虎ノ門ヒルズの『BeBu』で会社の同僚とビールを飲んでいた。

「ついにアイツも年貢の収めどきかぁ。」

絵理奈はそうだね、と言いながら動揺している心を悟られないように目の前にあるトリュフフライを勢い良く食べた。

同じ部署の和樹の結婚式が『アンダーズ 東京』でもうすぐ始まる。

忙しい仕事の合間を縫って、この日のために着る服を必死に探した。結局、黒いノースリーブ型のブラウスにパンツという無難な感じに落ち着いたが、幼く見える顔立ちと白い肌に全身黒のセットアップは綺麗に映えるはずだ。

「結婚式で2番目に可愛い私になる」

初めて結婚式用のワンピースを買った24歳のとき、店頭に飾られていたキャッチコピー。今日はまさにこの心境だ。

昔の男の門出を祝うとき。上りたくない女の階段をまた上ろうとしている。

同期入社の爽やか立教ボーイ。最初はただの同期だったはずが……


新卒で同じ部署に配属されたのは絵理奈と和樹、そしてもう1人一平という男がいた。その中でも和樹は群を抜いて評判が良かった。立教出身、愛想が良く何でもそつなくこなす爽やか男子。全方位モテ男っているんだ、と感心したのを覚えている。

そつがないタイプは何を考えているか分からないので苦手だった。何を話していいか分からず、和樹君はお洒落なシティボーイって感じだね、と言うと、

「池袋専門のね。」

と、笑いながら切り返してきた。その自虐的な感じも嫌味がなくスマートで、悪い人ではないなと思ったのを今でもよく覚えている。

その後、個人的に彼と話した記憶はないが、同期3人で仕事帰りによく飲みに行った。

その関係に変化が生じたのは入社3年目の春、一平の転職が決まった時だった。仲良しだった同期3人組がついに解消されることになった。

送別会で最後に3人で飲みに行った日、主役である一平がつぶれてしまった。仕方なく彼をタクシーに押し込み、2人で有楽町のカラオケに行った。お別れソングとして「さよなら大好きな人」を歌っていたら自然と涙がこみ上げてきた。

和樹は慌てふためいた。もしかしてアイツのこと好きだった? とうろたえている彼を見ていたらおかしくなってしまい、思わず笑いが込み上げた。

【学歴カレンダー】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ