時代が令和になっても…。
女性の自立や自由恋愛がどんなに叫ばれても…。
「お金より愛が大事」と口ではいくら言っていても…。
「やっぱり、玉の輿に乗りたい」と思っている女は一定数いる。
大手通信会社で働く“玉の輿”狙いの小春(25)と、“女なんて金でどうにでもなる”と豪語する会社経営者・恭介(32)との恋愛攻防戦。
軍配はどちらにあがる?
小春:父親のような人とは結婚しない
ーはぁ、可愛い。
仕事を終え、品川の港南口から京浜東北線で大井町に向かう電車の中。小春は、Instagramのおすすめに出てきたDiorの新作ディオール カロを見て、心の中で大きくため息をついた。
公式HPに飛び値段を確認すると、スモールサイズでも40万を超えている。
品川にある通信会社で働いて3年目の小春。
冬のボーナスには未だ手をつけていないから買えない金額ではないが、衝動買いなどしない。家賃8万円のワンルームに住んでいるOLが、こんな高いものを自力で買うなんてアホすぎる。
左腕にしているフランク ミュラーのロングアイランドは、18時半を指している。当時175万ほどした時計は、18PGで文字盤は上品な白蝶貝。
小春が大学生の時に、ある男性からプレゼントされたものだ。
機械式時計で有名なスイスのブランドなのに、クォーツなのが惜しいが、手巻きや自動巻きでは、欲しいデザインがなく妥協した。
それでも、自分を安くない女に魅せるには十分だ。
光の反射でキラキラと虹色に光る文字盤を傾け、小春は満足そうに微笑む。
大井町で下車し東急大井町線に乗り換え、溝の口を目指す。
25歳・社会人3年目の小春が住んでいる街だ。
この記事へのコメント
メッセージ送るなんて律儀だなー
と思ってしまった笑
外食やゴルフで散財したとはいえ、貧しくもなく大学まで出してもらったんだから。家のことを顧みず威張ってたのは良くないけどね。
お金持ちと結婚しなさいって。
勉強して自分で稼げるようになりなさいじゃなくて。