今日、私たちはあの街で Vol.14

男と女のストーリー。最後の舞台は表参道・オモカド「今日、私たちはあの街で」全話総集編

麻布には麻布台ヒルズ。銀座には、GINZA SIX。六本木には、東京ミッドタウン…。

東京を彩る様々な街は、それぞれその街を象徴する場所がある。

洗練されたビルや流行の店、心癒やされる憩いの場から生み出される、街の魅力。

これは、そんな街に集う大人の男女のストーリー。

「今日、私たちはあの街で」一挙に全話おさらい!

第1話:バレンタイン当日、彼と音信不通に。翌日に驚愕のLINEが届き…

花のように美しく見えたそれは、この日のために用意された、苺やトマトを使った前菜だ。

感嘆の声を漏らしながら、目の前に置かれた料理と写真を何度も見比べる。

液晶を見せてくれている涼の照れくさそうな微笑みを前にして、可憐は不思議な感動を覚えていた。

― 彼の瞳には、世界がこんなふうに映っているんだ…。

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第2話:上京4年の26歳女子。美人で性格良しの芦屋育ちのお嬢様が、アプリで男から避けられる理由とは

男性とマッチングしないわけでは決してなく、食事やデートを楽しんだ経験もある。

けれど、そのうちの何人かからは…出会ったその日に、いきなり一夜を共にする誘いを受けることがあったのだ。

美香は早急な関係の進展は望んでいなかった。2、3度のデートを重ねて、互いの理解を深める。好意を抱いたもの同士が、恋人へと発展する。少なくとも神戸にいた頃、学生時代まではそうして恋愛をしてきた。

だけど、そうした堅い考えを前面に押し出すと、なぜだか男性たちは離れていく。

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第3話:「息子はインターに!」と熱望する36歳女。しかし、離婚し年間300万の学費が払えず…

江戸時代の日本橋の賑わいを再現したというコレド室町には、日本の伝統や歴史を感じさせる、気の利いた工芸品やおやつが豊富に揃っている。

商店や問屋で栄えた中央通り、魚河岸の名残を感じさせる老舗店、浮世小路と福徳神社──。界隈に漂う「日本らしさ」は、日本で生まれ育ったさくらにとっても心地よく、楽しいものだ。

― 金沢金箔専門店の金箔スイーツは目を引くし、小さな食器やコスメも喜ばれそう。あ、和菓子ならフルーツを丸ごと使った大福もインパクトがあっていいかな…。

日本に来てすぐのお客様が、何を手にしたら喜ぶか。そんなことを考えながら仲通りに出ると、見覚えのある男性が目の前を横切った。

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第4話:上智の院まで出たのに、就活は惨敗。不本意な会社に内定し、働く前から転職を考え始め…

海外が好きで世界各国を一人旅してきた瑞稀だが、インドは未踏の地だった。いつか行ってみたい。そして行けるのは長期休み、すなわち今なのでは…と思う。

その一方で、社会人になるための準備が必要では?はたまた、再試験に向けてもっと勉強すべきでは?と、進路が定まらない故、悩み続けていた。

しかし、ガイドブックのページを捲るごとに、旅路を想像しながら地図をなぞるごとに、ワクワクする気持ちは高まっていく。

すると突然、隣に座っていた人物に声をかけられた。

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第5話:妻子を大阪に残して、東京に単身赴任中の39歳男。ある夜、紹介された年下美女と意気投合してしまい…

― オフィスにいても仕方ない。残りは家でやるか。

くさくさした気持ちを払拭しようと、慎吾はパソコンを閉じる。クロークへ向かうと、フロアの人気はもうまばらで、残された数名もそそくさと帰り支度をしていた。

だれも慎吾に気を払うそぶりもない。認めざるを得ない。この状況は、東京だからでも世代間格差でもない。チームメンバーや部下は、M&Aされた側の社員──。

地方から凱旋した新リーダーが、快く受け入れられるはずがなかったのだ。

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第6話:無意識にオトコを勘違いさせてしまう28歳女。上司から届いた、妙な親密なLINEの文面とは

― 私が前園さんのことを持ち上げすぎたかな…。単に、気軽に練習して美味しいご飯に行けるゴルフ仲間が会社にいるのいいな、と思っただけなんだけど。

兄二人を持つ末っ子として生まれ、父の営む会社の社員たちに幼い頃から可愛がられて育ったせいか、目上の男性に気に入られる術を紗耶は心得ている。

そして、日常から無意識にそのように振る舞ってしまうことも、自覚していた。

「だって、しょうがないよね…」

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第7話:帰国子女で外資系化粧品メーカーに勤める36歳女。日系企業に転職し直面した現実とは

実力や年齢に差はあれど、向上心が根底にある美緒と咲は不思議とペースが合う。よい師弟関係を築いていると言えた。

暑く忙しい夏を乗り越え、心地よい秋風を感じられるようになった頃。成長を重ねる咲から、美緒の手が徐々に離れていく。

四面楚歌のような状況だった咲も徐々にチームに打ち解け、プロジェクトはうまく回り始めていた。

しかし美緒には、春からの数ヶ月間、ずっと悩まされていることがあるのだった。

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第8話:慶應の音楽サークルで、三角関係に陥った男。親友の彼女を好きになってしまった結果…

克哉との挨拶を終えて、誠一はさりげなく会場内を見回した。後輩たちが集まって談笑している様子も見られたが、そこに咲の姿はなさそうだ。

「なぁ克哉。今日、咲は来るのかな」

誠一は思い切って尋ねる。一瞬迷う気持ちはあったが、克哉に聞くのが一番自然だろう。

なにせ誠一と克哉、咲の3人は大学時代いつも一緒で…克哉と咲は付き合っていたのだ。

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第9話:元カレと曖昧な関係を続ける24歳女…。思いを断ち切るためにしたコトとは

― 「どうしても渡欧前に会いたい」と言われて、克哉からの誘いを受けてしまったけれど…。

断りきれなかった自分の判断は、正しかったのだろうか?咲は、元恋人を前にしてどんな顔をすればいいのかわからず、遠慮がちに克哉の隣に腰掛ける。

「よかった。旅立つ前に咲に会えて」

克哉は、そんな咲の気持ちに気づいているのかいないのか、少年のように無邪気な笑顔を見せた。

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第10話:3回目のデートで、終電を逃した28歳女。翌朝、男が激しく後悔したワケ

独立して仕事をしていたり、好きな時に休みをとって一人旅をしたりとひとり行動が主なためか、一匹狼のような雰囲気を持つ悠。

しかしどこにでもひとりで顔を出すので、友人は少ないようで多い。男女問わず子どもから老人、外国人までもが自然と引き寄せられてくるのだ。

初対面の人が毎度驚くのは、その見た目と年齢のギャップである。

悠の中性的な顔立ち、きめの細かい肌、柔らかい髪の毛といった姿は一見して学生のようだが、実年齢は37歳だ。

第10話の続きはこちら

第11話:「あの子とは何でもない」と言い訳されたけど…。彼氏が他の女性と出会っていた28歳女の末路

アルノーに誘われて飲み会に顔を出すと何やら盛り上がっている。

「アルノー。楽しそうだね!」
「あ、うん。なんでもないよ。こっちへおいで、美玲は何飲む?」

アルノーの態度が気になった美玲は、隣にいた女性に声をかける。

「何の話してたの?」
「アルノーが今日、親切な日本人に助けてもらったんだって!直子さんって言うらしいんだけど、それが綺麗な人で」
「え…」

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第12話:「結婚はムリかも…」34歳女が、6年付き合った年収4,000万の外銀男との別れを決断したワケ

付き合って6年。直子のマンションの更新日が近づいたことをきっかけに、ふたりは昨年ようやく同棲を始めた。

赤坂にある広めの築浅マンションで、高台にあるため眺めは良好。BoConceptの家具にシモンズのベッドを揃え、心地良い暮らしを実現している。

経済的に恵まれたふたりの同棲生活は、何不自由ない。その点で、直子は孝一との生活に満足している。しかし…。

「同棲まで来れば、結婚まであと一息。…って思ったんだけどな」

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第13話:彼女と同棲しながらも、15歳年下の女に惹かれる…。都合良く振る舞っていた38歳男の悲劇

食事のあと、まだアカリが飲めそうなら二軒目に行く。もう満足な様子であれば、デザートを買ってホテルでゆっくりする。

いつしかこの流れが、ふたりの定番となっていた。

タクシーの後部座席で、孝一はアカリの手に触れる。すると今まで絶妙な距離をとっていたアカリが、安心したように孝一の肩に頭を乗せる。

そんなふうにして東京の夜景に溶け込んでしまうと孝一は、自分には「直子」という帰るべき場所があることを、すっかり忘れてしまうのだった。

第13話の続きはこちら

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