今日、私たちはあの街で Vol.13

東急プラザ銀座でのデートを楽しんだ3ヶ月後。38歳外銀マンが、15歳年下の彼女に突如フラれたワケ

麻布には麻布台ヒルズ。銀座には、東急プラザ銀座…。

東京を彩る様々な街は、それぞれその街を象徴する場所がある。

洗練されたビルや流行の店、心癒やされる憩いの場から生み出される、街の魅力。

これは、そんな街に集う大人の男女のストーリー。

▶前回:「結婚はムリかも…」34歳女が、6年付き合った年収4,000万の外銀男との別れを決断したワケ


Vol.13 『必要のない人/東急プラザ銀座』孝一(38歳)


『アカリちゃん、来週ここでご飯どうかな』

残業を終えて丸の内のオフィスを出た孝一は、すぐにスマホを取り出し、LINEでアカリに来週のデート先を提案した。

自宅へと帰るタクシーに乗り込み、ソワソワしながら返事を待つ。

こんな気持ちになるのは、一体いつぶりのことだろうか…。少なくとも、同棲中の彼女・直子とはしばらく共有していない感情だ。

アカリにデートの店として提案したのは、東急プラザ銀座にあるモダンギリシャレストラン『THE APOLLO』だ。

― 味も雰囲気もグルメな同僚のお墨付き。アカリの職場からも近いし、銀座なら二軒目の選択肢も豊富だろう…。

レストランの提案は、いつもドキドキしてしまう。食事の美味しさはもちろん、どこかにサプライズがあって、思わず笑顔になれるような店にアカリを連れていきたい。

及第点はNG。毎回のデートで満点を更新しにいかなくては…。そんな気持ちが根底にある。

なにせ38歳の孝一は、アカリより15歳も年上なのだ。

昨年の秋、孝一は早稲田大学の金融セミナーにOBゲストスピーカーとして呼ばれた。そこで出会ったのが、セミナー事務局を務めていたアカリだ。

新卒・OG1期目として司会進行を任されていたアカリに当日挨拶をされ、ここ数年触れていなかった真摯さ、初々しさがとても鮮やかに感じた。

セミナーの翌朝、渡した名刺を見たアカリからお礼のメールがあったのは、事務局のアカリからしたら当然のマナーだろう。

しかし孝一の方は、シンプルにもう一度アカリに会ってみたかった。

そしてよく考えもせず、社交辞令半分・期待半分で「よかったら今度食事でも行きましょう」などと返信をしたのだ。

― それがまさか、こんなふうに週一で会う仲になるなんて…。

この記事へのコメント

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アカリと音信不通になって数ヶ月? 先週直子の話だと、もうろくに家にも帰ってきてないみたいだったけど、毎日どこ行ってたん? 変に主人公をリレー形式でつなげるから色々不自然な点が目立ってしまうのかも。
2024/05/14 05:2937返信2件
No Name
バツイチだから結婚そのものに興味がない、面倒な離婚はもう二度としたくないから...そう思ってる事を、直子と付き合う前に言えばよかったんだよ。若しくは、直子への気持ちが薄れてきたならきちんと別れてそれからアカリに行けば上手くいってたのに。
2024/05/14 05:3534返信1件
No Name
4,000万円でも15歳年下にふられた理由っていうタイトルが嫌だ。
男性の年収があれば親子の差だろうが孫の差だろうがいけると思うのかな。
バカじゃない。
2024/05/14 05:5833
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