夫婦リボーン Vol.1

夫婦リボーン:銀座在住、世帯年収2,200万。最強DINKSを襲った、在宅勤務の悲劇

今年、私たちの生活は大きく変わった。

“ニューノーマル”な、価値観や行動様式が求められ、在宅勤務が一気に加速した。

夫婦で在宅勤務を経験した人も多いだろう。

メガバンクに勤務する千夏(31歳)もその一人。最初は大好きな夫・雅人との在宅勤務を喜んでいたのだが、次第にその思いは薄れ、いつしか夫婦はすれ違いはじめ…?

2020年、夫婦の在り方を、再考せよ。


「明日から全員、原則在宅勤務とします」

グループミーティングに参加していた千夏は、突如、息を切らしながら現れた部長の言葉に耳を疑った。

会議室が静まり返る。だが、1分もしないうちにざわつき始めた。

「急に言われても…」

皆、戸惑いを隠せない様子で、不安そうに顔を見合わせている。

すると部長は、ザワザワした空気を鎮めるように、こう付け加えた。

「外部から社内システムに接続出来るので安心してください。詳しくは、技術部門から連絡がいきますので」

早口に言い終えた部長は、他のグループに説明するからと、会議室を勢いよく飛び出して行った。



ミーティング後。

千夏が、夫・雅人に、“明日から在宅勤務になった”と、LINEで報告すると、珍しくすぐに返信があった。

“俺も”

どうやら彼も在宅勤務になったらしい。雅人の返信に、千夏の頰が緩む。

−久しぶりに夫婦2人の時間が増えて良いかも。ちょっと嬉しい!

大好きな夫と過ごす時間が増えることに心躍らせていたのだ。

これが嵐の前の静けさだなんて、露ほども知らずに。

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