2020.06.04
元カレ・コレクション Vol.1226歳、アラサーの仲間入り。周囲では申し合わせたように突然、第一次結婚ラッシュが訪れはじめる。
しかし当然、その波に乗り切れない者だって多くいるのだ。
結婚するのに早すぎる歳ではないが、言ってもまだ20代。微妙な年齢であるがゆえの「もっとイイ男がいるかも…」という、悪魔の囁きに翻弄される女たち。
主人公・杏里(あんり)も、なんとしてでも結婚ラッシュに乗りたいと思うものの、なかなか決断ができず、現れる男とはことごとくうまくいかない。
そんな杏里の「元カレ」たちとは…?
「元カレ・コレクション」一挙に全話おさらい!
第1話:玉の輿まであと一歩…6年かけて結婚を狙った女がプロポーズに躊躇する理由
杏里はずっと前から、こうした女子会で自分も「幸せな報告」を済ませ、皆から祝福の言葉を浴びるシーンを何度も想像していた。今まさに、目の前でその光景が繰り広げられている。
ーそうよ…。皆の言う通り、夢にまで見た結婚なのに…。
スペックの高い彼氏との、玉の輿婚。26年間、打算的に生きてきた杏里にとって、すべては計画通りだったはずだ。
それなのに素直に喜べないのには、理由があった。
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第2話:二次会で、久しぶりに男に再会して…。女が元カレから言われた、非情な一言とは
杏里は、自分の思いを素直にぶつけようと決め、最後の願いを託して純に電話をかけたのだった。
「純、この前は感情的になっちゃってごめんね。それで私考えたんだけど…」
ひとつひとつ言葉を選ぶようにして、この数日でひねり出した折衷案を彼に伝える。例えば、結婚してしばらくは杏里も仕事を続け、子供が生まれたら家に入る。0か100かではない方法が、必ずあるはずだ。
しかし、純の反応は驚くほど冷たいものだった。
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第3話:「この男、大丈夫…?」交際1カ月で、男が女に明かした無謀すぎる計画とは
ー食事会に出現した「25歳の男」。
これまでこういった場で出会うのは、ほぼ年上だった。彼の姿が、杏里の目には少し新鮮に映った。
場がそこそこに盛り上がり、2軒目に行こうかと一同が話しているとき、ふとその25歳の男が杏里の横にひょっこりやってきて、話しかけてくる。
「杏里さん、僕のこと、覚えてます?」
「…え?」
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第4話:「全部、好きになれない。むしろ全部、苦手…」デート中に女が気づいた、彼氏の本性とは
車の中で、杏里はモヤモヤとした気持ちを抱いていた。本田の発言が、ずっと引っかかっているのだ。彼は、勤めている会社をやめて独立するつもりだと言っていた。
運転席の本田の顔を、チラリと伺う。しかし彼はお構いなしに、鼻歌を歌いながらハンドルを握っていた。
不意に杏里は、ランチの店での出来事を思い出した。彼は店員と揉めているように見えたが、その後逃げるように店を出ていったのだ。
「…そういえば、さっき店員さんと何話してたの?ちょっと揉めてた?」
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第5話:「俺、早く結婚したいと思ってる」。デート中、モテる男が女に言ったその意味とは?
杏里はキラキラと瞳を輝かせ、目の前に座る男をじっと見つめていた。
彼の名前は、佐々木五郎。杏里の取引先企業の社長である。
佐々木が店に現れた瞬間から、杏里は、その見た目と醸し出す雰囲気に心を奪われていた。こういうのを一目惚れと呼ぶのかもしれない。
急成長中のスタートアップ企業の社長だというから、てっきりギラギラしたタイプを想像していたが、そうではなかった。食事をしながら佐々木と話すうちに、その落ち着いた雰囲気とギャップにますます惹かれていったのだ。
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第6話:「一番欲しい言葉を言ってくれた…」女のイライラが一瞬で収まった、男の何気ない一言とは
「え!?五郎さん、結婚してるの…!?これって、いつ?」
「その投稿の日付を見る限り、最近だよね。1ヶ月前とかじゃない?」
女友達は、あからさまに同情するような顔でそう言った。思い返せば、その投稿の前日には、杏里は佐々木とデートをしていた。ショックのあまり、スマホを握りしめる手が震える。
ー嘘でしょ…。
コメント欄には100件近くのメッセージが寄せられていた。
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第7話:「えっ嘘でしょ、元カレが・・・!?」男に未練はないはずなのに、女が動揺したワケ
ー恋愛なんかより、仕事の方がずっといい。
杏里は自分にそう言い聞かせ、これからも仕事に力を注ごうと心に誓う。仕事を終えて会社を出ようとした時、ふとスマホを見ると、LINEが届いていた。大学時代からの親友・莉奈からだ。
『Rina:杏里、ひさしぶり!聞いた?純さん、結婚したらしいね』
そのメッセージを見て、杏里はその場で凍りついてしまった。
ー純が、結婚…?
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第8話:「3年後、何してたい?」そう聞かれて結婚を思い浮かべた女に、男が放った一言とは
「杏里といると、居心地いいし気使わなくていいわ」
「私もそうかも。あれだね、お互いに恋愛って感じじゃないから」
買い物に付き合ってくれたお礼に一杯おごるよとリョウに誘われ、適当に入ったお店で、二人はそんな掛け合いをした。彼とは本当に、波長や会話のテンポが合う。笑いのツボも一緒。最強にラクなのだ。
帰り際、ふと思いついたようにリョウが杏里を見た。
「…ねー、でもさ、俺が付き合おうって言ったらどうする?」
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第9話:「モテそうだし、余裕がある…」。出会って数秒で、女にそう感じさせる男の特徴
「杏里、今日来る人はね、私も何度か会ったことがあるんだけど、本当にいい人だよ」
友人の莉奈からそう言われ、杏里は笑顔で頷いた。
莉奈の誘いで、急遽ディナーに参加することになったのだ。そこには莉奈の夫と、彼が職場で最も仲の良い同僚が来るという。
「うん、ありがとう。楽しみ」
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第10話:「デート中にまたそういうことするの?」交際してすぐに、女が不信感を抱いた男の行動
たった数分前、「結婚を前提」だと言ってまっすぐに気持ちをぶつけてくれた彼を、受け入れようとしていたのに。杏里は深いため息をついた。
そうして約5分が経過した頃、彼が気まずそうな顔をしながら小走りで戻ってきた。杏里は、笑顔を取り繕って尋ねる。
「電話、誰からでしたか?大丈夫ですか?」
「杏里ちゃん、本当申し訳ないんだけど、職場からの電話で、ちょっと今から職場に戻らなきゃいけなくなった…」
第10話の続きはこちら
第11話:「仕事と私、どっちが大事?」その一言を放つ前に、女が考えたこと
「そうだ、じゃあ、来月はホワイトデーしようね。わりと俺、そういうイベント系ちゃんとやりたいタイプだから」
「やった、楽しみにしてますね」
ーイベントごとや記念日も、大事にしてくれる人なんだな。
その言葉通り、俊介は1ヶ月後にはしっかりとホワイトデーのデートをしてくれた。ここのところ彼の仕事も落ち着いているようで、二人は1週間に1回のペースで会い、交際は順調に進んでいるように思えた。
ある出来事が起こるまでは…。
第11話の続きはこちら
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