元カレ・コレクション Vol.5

「俺、早く結婚したいと思ってる」。デート中、モテる男が女に言ったその意味とは?

26歳、アラサーの仲間入り。周囲では申し合わせたように突然、第一次結婚ラッシュが訪れはじめる。

しかし当然、その波に乗り切れない者だって多くいるのだ。

結婚するのに早すぎる歳ではないが、言ってもまだ20代。微妙な年齢であるがゆえの「もっとイイ男がいるかも…」という、悪魔の囁きに翻弄される女たち。

主人公・杏里も、なんとしてでも結婚ラッシュに乗りたいと思うものの、なかなか決断ができず、現れる男とはことごとくうまくいかない。

そんな杏里の三人目の「元カレ」とは…?

◆これまでのあらすじ

2017年夏、杏里は、ベンチャー企業勤務の25歳・本田敬一と付き合うことになった。だが様々な出来事が重なり、彼のことが生理的に無理だと気づいてしまう。そんなある日、取引先の会社の社長に一目惚れをして…。


元カレ3:佐々木 五郎、35歳。今をときめくスタートアップの経営者。


杏里はキラキラと瞳を輝かせ、目の前に座る男をじっと見つめていた。

彼の名前は、佐々木五郎。杏里の取引先企業の社長である。

佐々木が店に現れた瞬間から、杏里は、その見た目と醸し出す雰囲気に心を奪われていた。こういうのを一目惚れと呼ぶのかもしれない。

急成長中のスタートアップ企業の社長だというから、てっきりギラギラしたタイプを想像していたが、そうではなかった。食事をしながら佐々木と話すうちに、その落ち着いた雰囲気とギャップにますます惹かれていったのだ。

はじめは、当たり障りのない仕事の話をしていた。佐々木がビールグラスを片手に、杏里に尋ねる。

「近藤さんは、この仕事の他には何の担当されてるんですか?」

「半年後にオープンする予定のWEBページの準備をしてます。でも、良いWEBデザイナーさんが見つからなくって…」

「俺、いい感じのデザイナー知ってるんで紹介しますよ。あ、でも彼とはFacebookしか繋がってないや。近藤さんってFacebookしてますか?」

会話の中のごく自然な流れで、佐々木とFacebookで友達になった。意外な共通の知り合いがいることもわかり、話がさらに盛り上がる。

「わあ、佐々木さんって本当に顔広いんですね。すごい…!」

わかりやすい褒め言葉を口にするが、佐々木はまんざらでもなさそうだった。

「近藤さん、お住まいはどのエリア?」

「目黒方面です。佐々木さんはどのあたりですか?」

「お、俺も白金台の方だから、わりと近いですね」

会が終了し、解散して溜池山王駅に向かった杏里は、信号待ちをしながらボンヤリと考える。

ー佐々木さん、かっこよかった。また会えるかな…。

そのとき、スマホが振動した。

『Goro Sasaki:近藤さん、もう帰り道?よかったら送って行きますよ』

ーえ…?

【元カレ・コレクション】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo