元カレ・コレクション Vol.10

「デート中にまたそういうことするの?」交際してすぐに、女が不信感を抱いた男の行動

20代後半、アラサーの仲間入り。周囲では申し合わせたように突然、第一次結婚ラッシュが訪れはじめる。

しかし当然、その波に乗り切れない者だって多くいるのだ。

結婚するのに早すぎる歳ではないが、言ってもまだ20代。微妙な年齢であるがゆえの「もっとイイ男がいるかも…」という、悪魔の囁きに翻弄される女たち。

主人公・杏里も、なんとしてでも結婚ラッシュに乗りたいと思うものの、なかなか決断ができず、現れる男とはことごとくうまくいかない。

そんな杏里の五人目の「元カレ」とは…?

◆これまでのあらすじ

杏里は、30歳の医師・戸倉俊介に出会う。そして2019年1月。二度目のデートで俊介から告白を受けるが、急に俊介のスマホに電話がかかってきて…。


杏里は頬杖をつきながら、悶々としていた。

ーこんなタイミングで電話に出なきゃいけないなんて、一体誰からなの…?

それは、俊介が真剣な表情で杏里に交際を申し込んでくれた直後のことだった。杏里が頷こうとしたまさにその瞬間、割って入るかのように電話がかかってきたのだ。

デート中の電話を責めているわけではない。告白の真っ最中にもかかわらず、慌てて立ち上がって行ってしまったことに、戸惑いを隠せないのだ。

たった数分前、「結婚を前提」だと言ってまっすぐに気持ちをぶつけてくれた彼を、受け入れようとしていたのに。杏里は深いため息をついた。

そうして約5分が経過した頃、彼が気まずそうな顔をしながら小走りで戻ってきた。杏里は、笑顔を取り繕って尋ねる。

「電話、誰からでしたか?大丈夫ですか?」

「杏里ちゃん、本当に申し訳ないんだけど、病院からの電話で、ちょっと今から仕事に戻らなきゃいけなくなった…」

今日は土曜日で、俊介も休みだと言っていたはずだ。

ー突然そんな呼び出しってある…?仕事に戻るって本当のこと?

土日休みのOLの杏里からすれば、土曜日の夜に職場に呼び出されるなんてことはほぼ有り得ないことだ。しかし俊介は病院勤めで、こういったことは日常茶飯事なのかもしれない。

「そうなんですね、大変…。俊介さん、私は大丈夫なので、すぐに向かってください!」

俊介は「本当にごめんね」と言いながら、手際よく会計を済ませる。杏里も慌てて、一緒にお店を出た。

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