2019.09.27
1/3のイノセンス ~友達の恋人~ Vol.13恋心の本質は、エゴイズムだ。
それが片思いなら、尚更。恋をすると、独占欲や嫉妬心に身体中を蝕まれ、イノセントな感情なんてきっと1/3にも満たない−。
広告代理店でコピーライターをしている橋本杏(24歳)は、同期の沢口敦史(24歳)に淡い恋心を抱いている。
“友達以上”の態度をとる敦史に期待してしまう杏。しかし敦史が恋人に選んだのは…あろうことか、杏を最も傷つける相手だった。
「1/3のイノセンス 〜友達の恋人〜」一挙に全話おさらい!
第1話:“親友”のレッテルを貼られてしまった女の悲劇
−ねぇ。私のこと、好き?−
半歩先を歩く広い背中に。電車待ちのホームで見上げた横顔に。そっと心の中で問いかけたのは、一度や二度じゃない。
沢口敦史。
あなたにとって私は特別?それとも…。
第1話の続きはこちら
第2話:「今、私のこと避けた…?」友達以上の関係だった男が、急に冷たくなった理由
−敦史くんって、本当に面白いのね−
くすくすと、まるで鈴の音のように愛らしく笑う優香の声が、耳から離れない。
そしてそんな優香を見つめる、敦史の眼差しが目に焼き付いて消えない。2年以上もそばにいたはずの私が、見たこともないような表情だった。
第2話の続きはこちら
第3話:「俺と彼女、どう見える?」2年以上片想いしていた彼から言われた、残酷な一言
私のほうがずっと敦史を知っている。彼のことをわかっている。優香なんかより私のほうが、ずっとずっと敦史のことが好きなのに。
それなのに、どうして敦史は優香をデートに誘うの...。
考えれば考えるほど、震えるほどの後悔が襲ってくる。
どうしてあの時、優香を呼んでしまったのだろう。浅はかにも、敦史と優香を引きあわせてしまったのだろう。
第3話の続きはこちら
第4話:「こう言えば、この男は落ちる」。男は気づかない、清純ぶった女の戦略
「ねぇ…お願いだから、もうかけてこないで」
杏と敦史を店内に残し外に出た私は、声を潜め、しかし強い口調で電話の向こうに訴えた。
「一方的に別れるなんて、どうしたっていうんだ」
「とにかくもう一度会って話そう。優香、頼むよ。俺を困らせないでくれ」
俺を困らせないでくれ…?何を言っているのだろう、この男は。散々私を困らせ、振り回しているのは他ならぬあなただというのに。
第4話の続きはこちら
第5話:「危険な男だと知っていたのに...」道ならぬ恋に溺れる女が、理性を失った夜
「俺はさぁ、わざわざ休みの日に呼び出すこともないって言ったんだけど。優香がどうしても杏に報告したいって言うから…」
–え…?
不意に聞こえた敦史の言葉。その内容に、私は明らかな違和感を覚えた。私が優香に聞いていた話と食い違う。優香は私に「敦史が3人で食事したいって」と言っていた。モヤっとした感情が胸を覆い、優香に対する不信感が膨らむ。
しかし「なぜ」を繰り返す私の思考は、敦史の問いかけによって遮られた。
第5話の続きはこちら
第6話:「騙すつもりはなかったの…」彼氏に隠れて元カレからの電話を受けた女の、下手な言い訳
事件が起きてしまったのは、レストランでの食事を終え、地上へと戻る途中だった。
敦史が施設を見て行きたいと言って、彼の背中を追いかけながらショップやギャラリーを覗いて回っていたその時。私の手のひらで、スマホが光った。…入江だ。
「敦史、私ちょっと電話…」
慌てて声をかけ、怪訝な顔で振り返る敦史をその場に残したまま、逃げるように彼から離れる。急ぎ足でエレベーターホールの壁際までたどり着いてから、私は応答ボタンを押した。
第6話の続きはこちら
第7話:親友の彼氏から不意打ちのキス…!その瞬間、女が無意識にとった裏切りの行動とは
−バカみたい、私…。
結局、他の誰かで埋めようなんて無理なんだ。それなのに安易に健一の誘いに乗り、それで結局、敦史の話ばっかりして彼を傷つけた。独りよがりな自分が嫌になって、私はひとり頭を振る。するとその時、左手に持ったスマホが光るのが見えた。
“沢口敦史”
画面に浮かぶのは、思いがけない敦史の名前だった。
第7話の続きはこちら
第8話:「あなた、女として見られてないもの」。親友ポジションの女を嘲笑う、恋敵からの痛烈な一言
翌日。私が会社で終始ぼうっとしていたことは言うまでもない。打ち合わせへと向かうエレベーターの中。資料作成の途中で集中力が切れた時。
私は昨夜の残像をありありと思い出し、まるで乙女のように頬を赤らめる。しかしその直後「ごめん」と呟いた敦史が、私を再び落胆させるのだ。
−キスしたり、謝ったり。どういうつもりなのよ…。
そんな調子で浮いたり沈んだりを忙しく繰り返し、どうにか一日を終え、その日ラストの打ち合わせを終えてデスクへと戻ったとき。私を待っていたのは…あろうことか、最も会いたくない人物からの呼び出しだった。
第8話の続きはこちら
第9話:「私の本気、見て欲しいの…」既読スルーの彼と復縁を果たした、女のテクニック
…約束通り21時前に会社を出ているなら、もうそろそろ着いていてもおかしくない。
急な案件が入り、遅れているのだろうか。でもそれなら連絡をくれたっていいはずだ。
会社近くを避け、わざわざ自宅の最寄駅、恵比寿で落ち合うことにしたのは、誰に目撃されるかわからない場所で会いたくないと思ったから。
今夜は、ただの同期として会うわけじゃない。今度こそ、今夜こそ、素直な気持ちを伝える。そう決めていた。
第9話の続きはこちら
第10話:「今…別の女のこと考えてた?」ベッドで彼女に尋ねられた男が、犯してしまったミス
担当クライアントの商品撮影に立ち会った帰り道。恵比寿駅前で偶然見かけたシルエットに、僕は迷うことなく声をかけた。
後ろ姿でもすぐにわかる。長い髪をクリップで束ね、背筋を伸ばし凛と佇む、あの立ち姿は杏に違いない。
しかし…彼女が僕を振り返った瞬間。僕は思わずたじろいだ。杏の目に、涙が浮かんでいたからだ。
「健一…」
第10話の続きはこちら
第11話:親友の彼氏と2人きりの夜。惹かれ合う男女の、バレてはいけない秘密の会話
優香から「杏とゆっくり会いたい」と誘われたが、午後はお互いに予定があり(私はヘアサロン、優香はネイル)、それなら久しぶりに代官山の『IVY PLACE』でブランチをしようということになった。
「聞いたよ、杏!健一さんと付き合うことにしたんでしょ?」
席に着くなり、優香は待ちきれないといった様子で私を覗き込む。驚いて目を丸くすると同時に、私は「ああ、このために呼び出したのか」と即座に理解した。
「え、どうして…」
第11話の続きはこちら
第12話:「キスされても、何も感じない…」優しい彼に抱かれながら、違う男を想う女の後悔
「何してるの?」
突如聞こえた低い声は、私を反射的に動かした。私はまるで何かに打たれたように飛び上がり、肩にかけられた敦史のシャツをさっと取り払う。そして逃げるように敦史のそばから離れた。
「ごめん、もう大丈夫」
シャツを手渡したとき、一瞬見えた敦史の顔は歪んでいた。
第12話の続きはこちら
【1/3のイノセンス ~友達の恋人~】の記事一覧
2019.12.30
Vol.15
2019年ヒット小説総集編:「1/3のイノセンス 〜友達の恋人〜」
2019.09.28
Vol.14
“友達”ポジションに甘んじていた女が、親友に奪われた男を取り戻すまで
2019.09.14
Vol.11
親友の彼氏と2人きりの夜。惹かれ合う男女の、バレてはいけない秘密の会話
2019.09.07
Vol.10
「今…別の女のこと考えてた?」ベッドで彼女に尋ねられた男が、犯してしまったミス
2019.08.31
Vol.9
「私の本気、見て欲しいの…」既読スルーの彼と復縁を果たした、女のテクニック
2019.08.24
Vol.8
「あなた、女として見られてないもの」。親友ポジションの女を嘲笑う、恋敵からの痛烈な一言
2019.08.17
Vol.7
親友の彼氏から不意打ちのキス…!その瞬間、女が無意識にとった裏切りの行動とは
2019.08.10
Vol.6
「騙すつもりはなかったの…」彼氏に隠れて元カレからの電話を受けた女の、下手な言い訳
2019.08.03
Vol.5
「危険な男だと知っていたのに...」道ならぬ恋に溺れる女が、理性を失った夜
2019.07.27
Vol.4
「こう言えば、この男は落ちる」。男は気づかない、清純ぶった女の戦略
おすすめ記事
2019.09.21
1/3のイノセンス ~友達の恋人~ Vol.12
「キスされても、何も感じない…」優しい彼に抱かれながら、違う男を想う女の後悔
- PR
2024.12.19
「彼のこと、気になってきちゃった…」女性との距離が急速に縮まる、特別な気持ちの伝え方とは
2017.04.10
それも1つのLOVE
それも1つのLOVE:優しいだけの彼じゃ、満たされない。刺激を求める心が招く運命の悪戯
2018.04.02
“ゆとり”のトリセツ
“ゆとり”のトリセツ:結局、“世代”なんて関係ない。幸せになるために必要な、たった一つのこと。
- PR
2024.12.20
初心者も楽しめるカジノがアツい!“大人のテーマパーク”「パラダイスシティ」主催のイベントに編集部が潜入
- PR
2024.12.06
「大人の新たな嗜み、見つけました」東カレ副編集長お気に入りの“仕事終わりの一杯革命”とは
2016.09.30
青山ヒロム
いよいよ明日で最終話!「青山ヒロム」全話総集編
2022.02.08
女たちのSNS事件簿
女たちのSNS事件簿:Twitter婚活垢のフォロワーを、5,000人に爆増させた女が使った手は…
2021.01.24
男と女の答えあわせ【A】
食事の準備中に「何か手伝おうか?」と言う夫。この発言を、妻がどうしても許せない理由
2022.11.25
タクシー・ドライバー 〜柊舞香〜
「今頃、彼女は他の男と…」同居中の女から“2時間だけ出ていって”と家を追い出され…
東京カレンダーショッピング
『かに物語』:〆まで楽しめる雑炊の素付き!蟹の旨みがたっぷりと溶け出すかに鍋セットミニ
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『東京京橋おばんざい醸』:肉を引き立てる3種の塩!A5黒毛和牛を使ったローストビーフ
『かに物語』:海老・帆立・蟹!ベシャメルソースに、各種海の幸をトッピングした贅沢グラタン
『UMIKARA』:薄切り・厚切り食べ比べ!特製出し汁で味わう若狭湾真鯛の鯛しゃぶセット
『パンツェロッテリア』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『オリベート』:黒トリュフ香る、口当たりクリーミーな究極のティラミス
『ミホ・シェフ・ショコラティエ』:日本を代表するショコラティエ―ルが作る、 ショコラ好きのための濃厚ガトーショコラ
『LOUANGE TOKYO』:アート感溢れるビジュアル!口溶けなめらかな大人の生チョコレートエクレア(6種)
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ