—“女”の幸せとは、結婚し、子どもを産み育てることである。
そんな固定観念は、とうの昔に薄れ始めた。
女たちは社会進出によって力をつけ、経済的にも精神的にも、男に頼らなくてもいい人生を送れるようになったのだ。
しかし人生の選択肢が増えるのは、果たして幸せなことだろうか。
選択の結果には常に自己責任が伴い、実際は、その重みで歪む女は少なくない。
この連載では様々な女たちの、その選択の“結果”をご紹介する。結婚願望が強い美香(34歳)、不本意にデートを繰り返す人妻・真弓(32歳)に、産後鬱に陥った由里子(33歳)に続き、念願の我が子を授かった麻里(35歳)のお話。
File4:予想以上に過酷な子育てに苦しむ女
名前:中根麻里(仮名)
年齢:35歳
職業:人材系のベンチャー企業役員
「“女性が輝く社会”って、一体何なんでしょうね」
麻里は小さく溜息をつき、ベビーカーで眠る赤ん坊を愛おしそうに見つめた。
「娘は6ヶ月になったばかりです。最近本当によく笑うようになって、......
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