女たちの選択~その後の人生~ Vol.6

「無理やり離婚して欲しくない」29歳の自立した女性が、結婚せず“愛”に走る理由

−“女”の幸せとは、結婚し、子どもを産み育てることである。

そんな固定概念は、とうの昔に薄れ始めた。

女たちは社会進出によって力をつけ、経済的にも精神的にも、男に頼らなくてもいい人生を送れるようになったのだ。

しかし人生の選択肢が増えるのは、果たして幸せなことだろうか。

選択に結果には常に自己責任が伴い、実際は、その重みで歪む女は少なくない。

この連載では様々な女たちの、その選択の“結果”をご紹介する。前回はキャリアを逃した高学歴女・佳代(35歳)を紹介した。

今回は、「結婚だけが女の幸せじゃない」と語る友里恵(29歳)のお話。

File6:結婚にこだわらない女


名前:谷口友里恵(仮名)
年齢:29歳
職業:外資系投資銀行勤務

「夫婦だからって、お互いに最愛の人だとは限らない。…そう思いませんか?」

土曜の午後。都心とは思えぬ緑に囲まれたカフェで、今回の取材対象者・友里恵は不敵な笑みを浮かべた。

彼女は29歳で、慶應卒、外資系投資銀行勤めのエリート美女だ。

しかし彼女がいま身に纏うノースリーブワンピは、オフの昼間にしてはゴージャスだし、職場に出向くには妙に女っぽい。

友里恵はここで、何をしているのだろうか?

すると彼女はカモミールティーを優雅な仕草で運びながら、その“秘められた理由”について静かに語った。

「…さっきまで“彼”と一緒にいたんです」

「大したことじゃない」とでも言いたげに、彼女はまたも不敵に笑う。そしてまったく抑揚のない声で続けた。

「今ごろ彼は…田園調布の豪邸で “家族への義務”を果たしているんじゃないかしら」

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