私、愛されてる? Vol.6

私、愛されてる?:夫が妻に感じた「違和感。」倦怠期を誘発する地雷は、意外な場所にある。

あなたは、「夫から愛されている」と断言できますか?

結婚3年目。少しずつ、少しずつ「マンネリ」に陥ってしまったとある夫婦。

熱烈に愛されて結婚した筈なのに、幸せになるために選んだ夫なのに…。

狂い始めた2人の歯車は、果たして元通りになるのだろうか。

これは、東京の至る所に転がっている、

「いつまでもいつまでも、幸せに暮らしました。」の後のストーリーです。

夫の愛情を取り戻そうと奔走する専業主婦の真希。日舞のお稽古で出会った魅力的な人物に、思わぬ刺激を受け、夫に本音をぶつけてみる


恵まれた姉


「真希、早かったじゃない。」

リビングでは、姉のサツキが子供と共にショートケーキを囲んでいた。結婚後も実家の近くに家を構えている姉は、こうして子供を連れてよく実家で過ごしている。

「お昼ご飯食べて、すぐ来たのよ。健介もまた忙しくなるみたいだから、私も何日か泊まろうかなって。」

嘘が、するりと口を出た。本当はLINEの返信をしてこない夫にしびれを切らし、半ば衝動的に家を出てきたのであるが、姉や母には余計な心配をかけたくない。

真希は、羽織っていたカーディガンを脱ぐ。初夏らしい暖かさだが、陽の光のよく入る実家のリビングは少し暑すぎるくらいだ。

「ほらほらマリちゃん、こぼさないで…。」

姉が丁寧に姪の口元を拭った。もうすぐ4歳、幼稚園の年中になる姪の麻理子の可愛さといったらどうだろう。つぶらな瞳でこちらを見ては、照れて顔を隠したりする。

思わず抱きしめて膝に乗せると、子供独特の甘い匂いが鼻孔をくすぐった。圧倒的な、幸せの香り。

こんな愛おしい存在が自分の生活に現れたら、自分は健介のことなど気にもしなくなるのだろうか。それとも2人してこの存在を、競って愛でるようにでもなるのだろうか。

子供を抱く健介の顔を思い浮かべながら、真希は麻理子の口にショートケーキを運んだ。

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