誰も、私を知らない
瑞々しさが残る新緑に眩い光が反射し、凛子は思わず目を細めた。
視線の先で青山の街を歩く桜子は、もうすっかり慣れた足取り。その背中は、以前とは別人のように頼もしく見えた。
桜子に誘われ、凛子は今、東京に来ている。
つい先ほど彼女の東京での自宅・北青山のマンションに荷物......
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瑞々しさが残る新緑に眩い光が反射し、凛子は思わず目を細めた。
視線の先で青山の街を歩く桜子は、もうすっかり慣れた足取り。その背中は、以前とは別人のように頼もしく見えた。
桜子に誘われ、凛子は今、東京に来ている。
つい先ほど彼女の東京での自宅・北青山のマンションに荷物......
あなたはご存知だろうか。
日本文化の真髄が今なお息づく、古都・京都のリアルを。
京都に3代以上継続して住まう家の娘だけが名乗ることを許される、“京おんな”の呼称。
老舗和菓子屋に生まれ育った鶴田凛子(26歳)は、西陣で300年以上に渡って呉服店を営む京野家に見初められ、跡取り息子である京野拓真と婚約中だ。
側から見れば幸せの絶頂、のはずだが…この結婚は悪夢の始まりだった!?
この記事へのコメント
逆に桜子と竜太が付き合っちゃったとかいう結果だったら凛子は一生京都だろうな