アモーレの反乱 Vol.7

アモーレの反乱:妻が語る「夫のあの時の対応で、私は離婚を決意した」

港区在住。遊びつくした男が、40歳で結婚を決意。

誰もが羨むリッチで幸せな結婚生活を送り、夫婦関係もうまくいっていたはず…だったのに。

4年後、妻が、何の前触れもなく、離婚を切り出す。それも、思いもよらぬ「離婚条件」を提示して。

世間を知り尽くして結婚した男と、世間を知らずに結婚してしまった女。

これは港区で実際に起こった、「立場逆転離婚」の物語。

夫・昌宏(まさひろ)に突然離婚を切り出した妻・利奈(りな)。実は妻は、離婚を切り出すまでの2年間、夫の元恋人にずっと相談をしていた。


「やっぱりあの時のことが、どうしても許せない?」

藍子さんが、私に言った。

「あの時」という言葉に、胸が締め付けられる。その痛みに未だ自分の中の傷口がふさがっていない事に気が付く。もう随分時間も過ぎたというのに。

「あの時のこと」

私が、夫に泣いて訴えたのは、後にも先にも、あの時だけだった。

あの時、あの人が、何と言ったか。その一言一句、彼の表情を今もはっきりと思い出すことができる。

私は結婚してから、というよりずっと、早くお母さんになりたかった。子どもが欲しいというのは、人生において特に大きな目標を持てなかった私の、たった1つの大切な夢だった。

25歳で結婚したとき、周囲もそして私もすぐに子どもに恵まれると思っていたのに、なかなか妊娠はしなかった。特に焦ってはいなかったけれど、結婚して2年が経とうとしていた時、妊娠が分かった。

あの時の喜びを何と表現すればいいか、時がたった今も、未だに思いつかない。

すぐに夫に連絡しようとも思ったけれど、やっぱり顔を見て伝えたくて「今日は何時に帰ってきますか?」とLINEを入れた。しばらく既読にはならず、返信が来たのは1時間後。

「23時くらい。先に寝てて」

遅くなるんだな、とがっかりしたけど「話したいことがあるから起きて待ってます」と返信した。それに返事はなかったけれど、何度も時計を見ながら、そわそわして帰りを待った。そして。

玄関のキー解除の音が聞こえたとき、私は思わず走りだしていた。そして、まだ靴を脱いでいた彼に飛びつき言った。

「赤ちゃんができたの」

飛びついてから、こんなことをするのは初めてだと気が付いて急に恥ずかしくなったけれど、もう後には引けず抱きついたまま彼の肩に顔を埋め、彼の言葉を待った。すると…

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