二子玉川の妻たちは Vol.8

働きたくないけど、専業主婦はヤだもん!サロンに逃げるは、妻の恥?

結婚は、女の幸せ。

そう考える種類の女にとっても、結婚は必要条件に過ぎない。

結婚しただけでは満たされない。女たちの欲望は、もっと根深いものだ。

おうちサロンをオープンし浮かれる由美だったが、同じマンションの最上階にカリスマサロネーゼ・マリが越してきて出鼻を挫かれる。

由美は策を講じ、アロマビューティーライフクリエイト協会入会することで雑誌掲載のチャンスを掴んだ。

その甲斐あって、お嬢妻・薫をはじめ少しずつ生徒が集まり始める。新たに由美の元にやってきたのは…?


逃げたい女


「由美さんにお会いできるなんて!…私、夢みたいです。」

土曜の朝、『KOMAZAWA PARK CAFE』で、由美の前に座る女は大げさにそう言い、両手で口元を隠すしぐさをした。

最近よく聞く「ゆるふわ」という形容詞は、こういう女を表するためにあるに違いない、と由美はひと......


この記事へのコメント

Pencilコメントする

コメントはまだありません。

【二子玉川の妻たちは】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo