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二子玉川の妻たちは Vol.6

二子玉川の妻たちは:カードを出し、利益を享受し合う。それが、妻社会での社交のお作法

結婚は、女の幸せ。

そう考える種類の女にとっても、結婚は必要条件に過ぎない。

結婚しただけでは満たされない。女たちの欲望は、もっと根深いものだ。

夢だったポーセラーツサロンをオープンして浮かれる由美だったが、よりにもよって同じマンションの最上階にカリスマサロネーゼ・マリが越してきて出鼻を挫かれる。

マリに対抗すべく、由美は読者モデルとして知名度のあるミカが立ち上げた「アロマビューティーライフクリエイト協会」に入会し、協会という仕組みを学ぼうとする。この作戦は奏功するか?


カードを出し合う。それが、妻社会での社交のお作法。


この日をずっと、首を長くして待っていた。
今日は由美が初めて掲載される(あくまで脇役だが)雑誌の発売日なのだ。

AM7:50 由美はいつも通り、白いフリルのついたエプロンを身に着け、夫・雄太を笑顔で見送る。

「よし、任務完了❤」

あまりにウキウキしているので、独り......


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二子玉川の妻たちは

結婚は、女の幸せ。

そう思われがちだが、結婚を手にした後、妻となった女は何処へ向かうのだろうか。

結婚しただけではその幸せは長続きしない。女たちの欲望は、もっと根深いものだ。

会社員時代には成し得なかった、“何者か”になることを求めて、妻たちは次のステージへと駒を進める。

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