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二子玉川の妻たちは Vol.4

二子玉川の妻たちは:まだサロネーゼで消耗してるの?協会設立で、妻社会の頂点を目指す

結婚は、女の幸せ。

そう考える種類の女にとっても、結婚は必要条件に過ぎない。

結婚しただけでは満たされない。女たちの欲望は、もっと根深いものだ。

「私はサロネーゼとは違う」と言い張り、本物を強調するアロマセラピスト・サヤ。ある日、サヤこだわりのアロマバスソルト「Real Aroma」の偽物が雑誌に載っているのを発見する。

偽物片手に誌面で微笑んでいるのは、よりにもよってサヤの元生徒・ミカ。苦虫を噛むサヤに対し、ミカは「アロマビューティーライフクリエイト協会」を設立する、と言い出した。

「アロマビューティーライフクリエイト協会」とは、いったい...?


「本物」の定義とは?


「へぇ…協会設立なんて、すごいわね。」

いつも冷静で感情を表に出さないサヤが、明らかな動揺を精一杯隠していた。

先日のランチ会で、ミカが「アロマビューティーライフクリエイト協会を設立する」と宣言した時のことだ。

既に何もなくなった目の前のスイーツ皿を一点凝視し、絞り......


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二子玉川の妻たちは

結婚は、女の幸せ。

そう思われがちだが、結婚を手にした後、妻となった女は何処へ向かうのだろうか。

結婚しただけではその幸せは長続きしない。女たちの欲望は、もっと根深いものだ。

会社員時代には成し得なかった、“何者か”になることを求めて、妻たちは次のステージへと駒を進める。

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