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軽井沢の冬 Vol.12

いよいよ明日で最終話!「軽井沢の冬」全話総集編

第7話:1%の可能性が妻のプライド…真実がいつも正しいわけじゃない。

誠司はまったく関心がないだろうが、「うんうん」「それで?」とちゃんと聞いてくれる。 その様子は不信感を募らせる以前の誠司とまったく変わらず、誠司の丸っこい笑顔は美希を安心させた。

―浮気のことは、もう考えるのをやめよう。

運ばれてきたスイーツを食べながら美希がやっと心の平穏を取り戻した時、誠司が耳を疑う台詞を吐いた。

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第8話:「いつかは軽井沢に別荘を」。夢を掴んだ先に、見えた景色とは

弁護士になって、軽井沢に別荘を買う。この10年、それが雄一の目標であり、原動力だった。

美希が自分と別れてすぐ、軽井沢を拠点にホテルを経営する御曹司と結婚したと聞いた時の悔しさは、今でも忘れない。いや、悔しい、などという言葉ではまったく足りない。

ふつふつと湧いてくる嫉妬、そして後悔。たらればを言っても仕方ないが、雄一が司法試験に合格さえしていれば、美希と結婚していたのは自分だった。美希をとられた、ということよりも、男としての価値を否定されたことが悔しくてたまらなかった。

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第9話:逃げるは恥?田舎出身の真面目ママ、お受験戦争で港区女子に完敗。

楓を入学させてやりたい。 高校までエスカレーターで進学できるこの幼稚園は、しかし当然ながら狭き門。そして、その狭き門を通過するのに必要なのが、コネクションという名のチケットだ。

コネクションづくり、という点において生粋の港区女子に敵う者はいない。彼女たちは皆一様に狡猾で、育ちの良さと裏腹に、平気で人を裏切る冷酷さを併せ持っている。 所詮田舎もの、生真面目にしか生きられない恵里には、まったく太刀打ちできなかった。 悔しいけれど、完敗だ―。

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第10話:「たった1人の女」になりたい。信じ合える喜びを失いつつある夫婦が過ごす、軽井沢の冬

嫉妬してマミを悪く言う子もいたが、美希には、マミはいつもどこか淋しそうに見えた。 いつだったか、学校帰りにマミと偶然会って一緒に帰ったことがある。その時にマミが北海道出身と聞いて、なるほど、と思った。

美人で、華やかに生きていても、純粋で不器用。 マミには、生粋の東京女子にはない影が、ある。

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第11話:近づくほどに見えなくて。すれ違う夫婦が一周回って辿り着いた、クリスマスの過ごし方。

人は本当に愚かな生き物だ。 刺激を、若さを、刹那の快楽を。失ったもの、手に入らないものをいつまでも追い求めてしまう。価値あるもののように錯覚してしまう。

しかし今、当たり前に存在していた基盤がぐらぐらと傾き始めると、言いようのない不安に襲われ何をしていても落ち着かない。 美希は、今、この曲を聞きながら何を思っているのだろう。

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軽井沢の冬

仕事でも恋愛でも、常に勝ち負けを意識し戦闘態勢を崩せない東京人たち。

人生の冬を迎え、東京砂漠で心が乾いてしまったら、東京から1時間のオアシス・軽井沢に癒しを求め、己を見つめ直すと良いかもしれない。

軽井沢で、傷心の東京人たちを適切な回復スポットへ案内してくれる軽井沢レディ・美希、35歳。

様々な理由で彼女のもとを訪れる東京人たちを、温かいスープを給するように癒す存在。

彼女が見てきた東京人たちと、軽井沢で共に過ごす様子を描いていく。

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