仕事でも恋愛でも、常に勝ち負けを意識し戦闘態勢を崩せない東京人たち。
人生の冬を迎え、東京砂漠で心が乾いてしまったら、東京から1時間のオアシス・軽井沢に癒しを求め、己を見つめ直すと良いかもしれない。
軽井沢で、傷心の東京人たちを適切な回復スポットへ案内してくれる軽井沢レディ・美希、35歳。
様々な理由で彼女のもとを訪れる東京人たちを、温かいスープを給するように癒す存在。
彼女が見てきた東京人たちと、軽井沢で共に過ごす様子を描いていく。
「軽井沢の冬」一挙に全話おさらい!
第1話:東京24区?軽井沢で、心の平穏を取り戻しませんか?
無視しよう、と思い携帯をピコタンにしまった瞬間、後ろから声をかけられてしまった。さすが東京24区と言われる軽井沢、偶然カフェで東京人と出会ってしまうから驚く。
「あれ、もしかして美希さん?」
聞き覚えのある甲高い声。穏やかな笑顔を作ってから、美希はゆっくり振り返る。
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第2話:眩い都会で見失っていた電機メーカーの男という光
1つ年下の透とは付き合って2年、34歳になる加奈が言うべき答は決まっている。だけど・・・ずっと夢見ていたはずのプロポーズの瞬間に迷うような相手と本当に結婚して良いのだろうか?
何度も自問自答してきた疑問がまた頭の中をぐるぐる回り始めて言うべき言葉を発することができなかった。
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第3話:「決められない病」の患者?結婚したいのに恋愛できない男たち
日本女子大卒、法律事務所で弁護士秘書をしている茜とは、会社の後輩がセッティングした食事会で出会った。
よく笑う明るい子だな、というのが茜の第一印象だ。男女3人ずつの食事会だったが、初見では茜の会社同期、切れ長な瞳と鼻筋の通った北川景子似の美人・真奈美狙いだった。茜は丸顔童顔で正輝の好みではない。スタイルも真奈美みたいに華奢なほうが好きだ。
ただ、食事会でちょっとした事件が起きた。
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第4話:一体誰と戦っているの?インスタで感じた敗北感
1人で居所に困り、愛美の手をとってはしゃいでいる桃子の傍に近づくと、
「ね、愛美ちゃんと2人で写真撮ってくれない?」
とカメラを渡された。
「...え?」
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第5話:夫婦にもお互い別の顔がある?穏やかな日常に忍び寄る、非日常の誘惑。
誠司は昨夜また帰ってこなかった。
昨日で今月4度目。誠司は「来春オープン予定のホテル開業準備が佳境で」と言ったが、あの日以来、小さな「?」が積もり積もって美希の心に灰色の影を落としている。
1つ1つは些細なことだ。例えば、急に花を買って帰ってくる。美希の週末の予定を妙に何度も確認する。あと、美希との会話の相槌が空っぽな気がする、とか。 何か変、という違和感。しかしこういう女の勘はたいてい当たるのだ。
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第6話:女の幸せって…?守られて生きる女 vs 自立して生きる女
34歳で再び婚活市場に戻った律子は、惨憺たる戦局に怯えた。婚約~結婚5年間のブランクも大きい。武器が古く錆びていて使い物にならない。噂には聞いていても、実際に矢面に立ってみないとこれほどの恐怖とは思わなかった。
そもそもお食事会の誘いがない。どうやら、男性側から「30歳まで」と年齢制限がかかるらしいのだ。34歳バツイチ女に声がかかる可能性の低さといったら…。
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