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軽井沢の冬 Vol.8

軽井沢の冬:「いつかは軽井沢に別荘を」。夢を掴んだ先に、見えた景色とは

仕事でも恋愛でも、常に勝ち負けを意識し戦闘態勢を崩せない東京人たち。

人生の冬を迎え、心が渇いてしまったら、東京から1時間のオアシス・軽井沢で己を見つめ直すと良いかもしれない。

軽井沢で、東京人たちを出迎えもてなしてくれる女性がいる。美希、35歳。

これまで様々な東京人が美希の元で心の平穏を取り戻したが、今度は美希に夫・誠司の浮気が発覚

絶望する美希の前に現れたのは、青春時代を共に過ごした元カレ・雄一だった―。


涙を拭う役目は、俺じゃない。


「ねぇ雄一先生、聞いてる?」

しまった。助手席に座る沙織に、また聞かれてしまった。これで3、4回目か?

信号待ちで沙織の様子を盗み見ると、目を細め、頬を膨らませてこっちを見ている。

「ごめんごめん、今さ、えーっと….そう、今日どこにディナーに行こうか考えてたんだ。」......


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軽井沢の冬

仕事でも恋愛でも、常に勝ち負けを意識し戦闘態勢を崩せない東京人たち。

人生の冬を迎え、東京砂漠で心が乾いてしまったら、東京から1時間のオアシス・軽井沢に癒しを求め、己を見つめ直すと良いかもしれない。

軽井沢で、傷心の東京人たちを適切な回復スポットへ案内してくれる軽井沢レディ・美希、35歳。

様々な理由で彼女のもとを訪れる東京人たちを、温かいスープを給するように癒す存在。

彼女が見てきた東京人たちと、軽井沢で共に過ごす様子を描いていく。

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