孤独な男と女のあいだに Vol.15

たった1杯のワインが人生を変えることもある!「孤独な男と女のあいだに」全話総集編

東京で生きる、孤独な男女。

彼らにそっと寄り添い、時には人生を変えてくれるモノがある。

ワインだ。

時を経て熟成される1本は、仕事や恋、生き方に日々奮闘する私たちに、解を導いてくれる。

これは、ワインでつながる男女のストーリー。

「孤独な男と女のあいだに」一挙に全話おさらい!

第1話:24時西麻布。「もっと一緒にいたい」と女が誘ったものの、男が速攻断ったワケ

これまで出会った女性と同じように、アヤカもまた、自分のことをお金でしか見ていないことを、圭は会話の端々で感じていた。

彼女は28歳で、大手不動産会社の社長秘書として働いている。その傍ら、フード・インスタグラマーとして活動し、10万人のフォロワーがいる。

といっても、パトロンのような男性たちと訪れる有名店の情報を、SNSで更新しているだけなのだが。

彼女とは、不動産のイベントで知り合い、デートするのは今日で2度目だ。1軒目は、四谷三丁目にある『車力門 おの澤』を訪れた。

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第2話:週末にお泊まりデートしても早朝に帰る男。仕事だと言い訳するが、彼女に隠れて何を…

「颯斗は寮がある横浜、華は恵比寿でしょ?2人とも忙しいし、会う回数が少ないと不安になるよね」

美佳が言うと、みんながうなずいた。

何より、華が信じられなかったことは、颯斗が先月の華の誕生日を忘れていたことだった。付き合ってもうすぐ9年経つのに、初めてのこと。

「それはクロに近いグレー!」

メンバーの1人であるユキの言葉によって、華は颯斗に対する疑惑が増幅した。

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第3話:「このアイコンって…」26歳日系CAが、彼氏のLINEポップアップを見て衝撃をうけたワケ

「あっ、噂をすれば、康則からLINEだ」

会話の合間に携帯を見て、にやけてしまう琴子。その様子を見て、沙羅が身を乗り出してくる。

「ねぇ、今日これから彼と会うんでしょ?イケメン彼氏、見てみた~い!」
「康則、近くで時間つぶしているみたいだから、呼んでみようか」

琴子は彼氏を自慢したい気持ちを抑え切れず、康則を呼び出すことにした。数十分後、康則がいつも通り爽やかな姿で登場した。

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第4話:「妻とは終わってる」既婚男の常套句を信じた25歳女。4年後、彼女が目の当たりした真実とは

「妻が世間体を気にするタイプだから、子どもが大きくなるまで離婚できないんだ。でも、お互い愛情がないから、妻からは、僕が外でなにをしようとも、どうでもいいと言われている」

麗香は、修二以上に話題が豊富で、仕事に対し的確なアドバイスをくれ、スマートなエスコートをしてくれる男性を他に見つけることができなかった。

良心の呵責に苛まれ、別れ話をしたことは何度もある。

しかし、そのたびに「子どもが大きくなるまで待ってくれ」と彼は懇願する。麗香のほうも、修二といると居心地がよく、結局関係を続けて、ずるずると4年もの年月が経過してしまった。

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第5話:デートに15分遅れただけで…。エリートだけどモラハラ彼氏に言われた、酷い言葉とは

「正輝さん、今日はこれからどうしますか?」
「明日は、朝からママと約束があるから、帰るね」

― また、ママか…。

レストランを出ると、私は表参道から下り電車に乗り、正輝さんは実家のある清澄白河へ帰っていった。

金曜日のデートにしては、早すぎる解散だ。正輝さんは、いつも私より“ママ”を優先する。付き合って初めてのデートの日も同じような理由で、早く解散したことを思い出した。

自宅のマンションに着いて、エレベーターに乗り込む。エレベーターの揺れと酔いで、頭がふわふわしながら、ふと疑問が浮かんだ。

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第6話:“家デート”ばかりだけど、求められると安心していた28歳女。でも、男の本音を知り…

私の父は、地元の富山でも有名な資産家で、母は美人ピアニストとしてテレビなどにも出演していたような人。そのため、幼いころから、羨望や嫉妬の混じった視線を常に感じて生きてきた。

そして私は今、業界最大手のイベント制作会社で広報部の副部長をしている。だから、この年齢にしては、お給料をもらっているほうだと思う。

彼氏は、同期の営業部のエース、達也だ。彼からの猛アプローチを受けて、2年前から付き合っている。でも、私はみんなが思ってるほど“恵まれた人生”ではない。

「ねぇ、静香、聞いてる?達也くんのことで、ちょっと伝えておきたいことがあるの…」

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第7話:街で見かける“おしゃれママ”の裏側。港区在住31歳女の心の闇とは

― 私がママしてるなんてね。

私は、多忙を極めるファッション雑誌の編集者で、今は育児休暇をとっている。

ただでさえ授かり婚で、職場に迷惑をかけてしまった自覚はある。だから、妊娠が発覚した当初は、出産ギリギリまで働くつもりだった。

でも、妊娠20週のときに出血をし、切迫流産の危険性があるとのことで入院し、そのまま産休に入ってしまったのだ。

子どもができると、何事も予定通りにいかないということを思い知らされた出来事だった。

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第8話:“結婚できない女”を多くみてきた婚活カウンセラーが本音を暴露。恋愛なんて…

私は、涙でつけまつ毛が取れかかっている35歳の女性を力強く慰めた。彼女は何件か破談を経験し、仮交際中の彼との関係も不安になって泣き出してしまったのだ。

ここは、私の母が20年前に起業した、恵比寿にある結婚相談所だ。従業員30人ほどのこの会社で、私は婚活カウンセラーとして働いている。

様々な理由から「結婚したい」と願う男女が、その目的を短期間で達成するこのシステムは合理的だと思う。

統計データや、人の深層心理を探り、より良い選択を提示することに喜びを見出す私にとって、この仕事は天職だ。そんな私の恋愛事情は……。

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第9話:男の前でジャケットを脱ぎ、ノースリーブになる女。見え透いた手だけど、結局男って

「どうした可奈、死んだ魚みたいな目してるぞ」

『GINZA MUSIC BAR』で隣に座っている同期の翔平が、声をかけてきた。転職する上司の送別会が終わり、同期数人で2次会に来ている。

「もう、うるさいなあ」

翔平は、超がつくほど口が悪いが、仕事は同期の中で1番できる。私も営業成績は悪くはないが、花形案件の多くは彼が担当しているので、勝手にライバル視している。

― 翔平は、イケメンだし、口が悪くなければ良いやつなんだけどね…。

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第10話:「プチプラコーデって、正直ダサい」ママになった友人のファッションをバカにしていた28歳独女が…

桃子が「きいはスタイルもいいし、もとが可愛いのに、もったいない」と、私にメイクやファッションを施した。彼女にしてみれば、私は着せ替え人形のような存在だったのかもしれない。

私は、桃子の影響でどんどんあか抜け、 周りの私を見る目が変わっていくことは快感だった。

しかし、自分に投資をすればするほど、お金はかかる。ハンバーガーショップのアルバイトだけでは金欠だった私に、桃子が紹介したのが今でいう「ギャラ飲み」だった。

六本木や西麻布の華やかでダークな世界を、20歳にして知ってしまったのだ。

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第11話:友達と男女の関係になってしまった…。翌朝、気まずい空気が流れるなか、女が放った一言とは

自分の意見はしっかりと持ちつつ、国籍を越えて打ち解けられる人懐っこさや、気配りのできる一面を見て、僕は彼女に自然に惹かれた。

七恵も僕に対して、「真剣な話も、くだらない話もできる」と言い、出会って数日で僕らはすっかり仲良くなった。そして、交流会が終わったあとも、年に数回ほど会う関係が10年ほど続いている。

お互いの住んでいる東京、福岡を訪問し数日間一緒に過ごす。といっても、色気ゼロの関係だ。たとえ、付き合ったとしても遠距離になるし、お互いに男女の友情を壊したくないと考えていたのだと思う。

ただ、一度だけ、その友情が壊れかけた時がある。

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第12話:略奪愛したものの…。人の彼氏を奪って結婚にまでこぎつけた女が、3年後に見た悲劇とは

「今日の夕飯は、青椒肉絲なんだけど。合わせるならどんなワインがいいかしら?」

ココを外につなぎ、店内でワインを選んでいたレイラさんが僕に言った。

「フランスから美味しいカベルネ・フランが入りましたよ。ピーマンとも合いますし、しっかり味付けをした料理にも負けない華やかさと、料理を引き立てる上品さもあります」
「じゃあ、それを頂きます」
「いつもありがとうございます!」

レイラさんとの出会いは、お店のオープンの日。彼女は今日のように、ココを連れて、店の外から僕に尋ねてきたのだ。

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第13話:「最近スキンシップがない…」付き合って3年、不満が募る26歳女に、男が放った冷酷な一言とは

私たちの出会いは、高校生の時。彼は私が通っていた渋谷にある女子校で英語の先生をしていた、そして、彼は私の初恋の相手。

英語は苦手だったけれど、彼に振り向いてほしくて、一生懸命勉強した。努力が功を奏し、ICUへ入学できた。私は高校の卒業式の時に彼に告白をしたけど、振られてしまう。

そんな私に転機が訪れたのは、社会人1年目の23歳の時。偶然、表参道で、買い物中の“春樹先生”に再会したのだ。

長身で、変わらず甘いマスクの彼は、少し目尻の皺が増えたことも私には魅力的に映った。

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第14話:「えっ、それはない!」初デートで男が食事中にした、信じられないコトとは

先週の金曜日、彼女たちが、突然食事会に誘ってきた。

営業部の彼女たちとは、業務上のことくらいしか話したことがなかったので、誘われた時には驚いた。でも、3年付き合った彼氏と別れたばかりだった私は、出会いを求め参加したのだ。

その会で、確かに私は、当たり障りのない会話をしてやり過ごしていた。だから、自信に満ち溢れた女子の中で少し浮いていた自覚はある。

― だからって、引き立て役だなんて…。

静かに怒りを感じていると、突然携帯に見知らぬ宛先からLINEが入った。

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