孤独な男と女のあいだに Vol.5

デートに15分遅れただけで…。エリートだけどモラハラ彼氏に言われた、酷い言葉とは

東京で生きる、孤独な男女。

彼らにそっと寄り添い、時には人生を変えてくれるモノがある。

ワインだ。

時を経て熟成される1本は、仕事や恋、生き方に日々奮闘する私たちに、解を導いてくれる。

これは、ワインでつながる男女のストーリー。

▶前回:「妻とは終わってる」既婚男の常套句を信じた25歳女。4年後、彼女が目の当たりした真実とは


Vol.5 快楽主義


〈プロフィール〉
名前:夏帆(28)
経歴:人材紹介会社 システムエンジニア
住所:駒沢公園付近(一人暮らし)


「夏帆は学歴もないし、大した仕事もしてないんだから、せめて彼氏に嫌われないように愛想良くしてなさいね」

私の言葉を待たずに、一方的に電話が切れた。

長野に住む母は、私が仕事で疲れている日にかぎって電話してくる。

今日は、営業部のミスが発覚し残業に付き合わされ22時まで会社にいた。家について、ゆっくり休もう…と一息ついた矢先に電話がかかってきた。

でも、たとえ小言を言われても、母から連絡が来るのは、嬉しい一面もある。

私は、兄が進学した慶應義塾大学に落ち、逃げるようにして東京のDランク大学に進学した。

それ以来、学歴至上主義の母から、まともに口をきいてもらえずにいたのだ。

電話が頻繁にくるようになったのは、最近のこと。

2ヶ月前の母の誕生日に電話したとき、最近私に恋人ができたという報告をしたからだ。

彼とはマッチングアプリで出会った。

東京大学出身の大手総合化学メーカーで研究員をしている、5歳上の正輝さん。

母は、私のような落ちこぼれ人生の逆転方法は、エリートと結婚するしかないとでも思っているのだろう。


― はぁ。なんだか疲れた~。

仕事や母親に対するストレスを、ビールと一緒に飲み込む。

気を取り直し、おつまみを作ろうと、ほろ酔いでキッチンに向かったとき…。

「いった~!」

ハンガーラックの脚につまずき、思わず支えにしたラックごと壁に激突してしまったのだ。

かかっていた服やバッグも辺りに散らばる。

転んだ衝撃で頭をぶつけてしまったので、おでこに触れると少し膨れている。

― 私って、ほんとイケてない…。

この記事へのコメント

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No Name
やだ、またまぁくん!
実家暮らしでママ呼び、キツいなぁ。
2022/06/20 05:2599+返信8件
No Name
バローロ知ってる?
正輝だってどうせ最近知ったんじゃないの?😂だからひけらかしたいんでしょう!ばーろー。
2022/06/20 05:3799+返信6件
No Name
女性は結婚がゴールとか、結婚して人生逆転できるとか信じている口うるさい母親。
夏帆の気持ちわかります…
2022/06/20 05:3463返信2件
No Name
レピキュリアン、話題の自然派ワインですね。
1話のシャンパーニュがサロンだったので、高級ワインばかり出てくるのかと思ったら、お手頃価格のワインも紹介されるので、来週も楽しみです。
2022/06/20 05:3131
No Name
「この大学を出たら幸せとかって、窮屈じゃありません?」ってレイ、良いこと言うね。
2022/06/20 08:5223
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