明治。青山学院。立教。中央。法政。そして、学習院。
通称、「GMARCH(ジーマーチ)」。
学生の上位15%しか入ることのできない難関校であるはずが、国立や早慶の影に隠れて”微妙”な評価をされてしまいがちだ。
特に女性は、就活では”並”、婚活では”高学歴”とされ、その振れ幅に悩まされることも…。
そんなGMARCHな女たちの、微妙な立ち位置。
等身大の葛藤に、あなたもきっと共感するはず。
「最終学歴、GMARCH。」一挙に全話おさらい!
第1話:食事会で「女子2,000円、明治女子3,000円」の扱いを受けた女
― 今日の私、結構いいんじゃない?青学女子って言ってもおかしくないくらい華やかになってるはず!
そう心の中で思いながら、真優は斜め向かいに座っている一橋卒の男性をチラリと横目で見た。
― この人とはけっこう話が盛り上がったし…。LINE交換できたらいいなぁ。
しかしそんな淡い期待は、完全に打ち砕かれる。いよいよお開きの時間というとき、男性陣から言われた“ある言葉”に大きなショックを受けたのだ。
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第2話:青学女子はオシャレで裕福なお嬢様ばかり。彼女たちに憧れる女が手を出した“禁断の手段”とは…
絵里香は地元・静岡の高校を卒業後、受験を機に上京して憧れの青山学院大学に進学した。
貧乏ではないが決して裕福でもない、ごく一般的な家庭に育った。そんな状況で、両親が頑張って出してくれている仕送りに文句は言えない。
― 静岡から東京に出て、青学に通わせてもらっていて、それだけで十分に幸せなんだから…。
絵里香は、そう思おうと何度も心の中で繰り返した。しかし、心のどこかで“ある不満”を抱えていることに、絵里香は無視できなくなってしまうのだった…。
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第3話:「付き合うなら早慶男子!」男に尽くしすぎる立教女子が、慶應彼氏にフラれた切ない理由
― お姉ちゃんに教えてもらったことを大事にしないと。私なら、G+MARCHと同レベルの男子なんて選んじゃダメ。付き合うなら早慶じゃないと!
そんな姉の教えを守るべく、入学後のコンパで慶應男子の直人と付き合うことになった。菜々子は、直人一色の生活に突入している。
「ホント、自分を引き上げてくれるような慶應生の彼氏を作ってよかったわ」
美しい花に囲まれたカフェで、直人を前にした菜々子は優越感に浸っていた。しかし、上機嫌な菜々子とは対照的に、先ほどから向かいに座っている直人の顔色があまりよくない。
「どうしたの?」
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第4話:初めての彼氏が実は既婚者だった…!中央法学部の女が考えた“最高の復讐”とは?
入学シーズンのキャンパスは、サークルや部活の勧誘が盛んに行われる。サークルのブースが出たり、勧誘のチラシが配られたりして、まるでお祭り騒ぎのようにごった返しているのが、この時期の恒例となっている。
新入生たちは毎晩のように新歓コンパに参加しては、学内の繋がりを作っていくのだ。しかし、玲は違った。
「大学のキャンパスで、サークルの勧誘や合コンに浮かれている他学部の子たちとは違う。私は法学部に入って、司法試験を目指す身なんだから!」
中央法学部という誇りを胸に、玲は司法試験の勉強に勤しむべく“ある場所”を目指すのだった。
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第5話:“ザ・無難”と評判の法政大学。優秀な法政女子がインターンシップで見つけた新しい進路とは?
『本当に特徴のない大学』、これが法政大学なのだ。その評判を受けて『法政女子大生』たちは、知らず知らずに謙虚に振る舞うことを身に付け、地道に目立たず生きるようになる。
もちろん、それは加奈も同じだった。
― 自分の所属って、本当に大事なんだわ…。
自分が通う大学を好きになれなかった加奈は、所属の重要性を嫌というほど実感するようになっていた。
そして、大学では果たせなかったが、就職では“自分が誇れる所属”を手に入れようと考えていたのだった。
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第6話:「もしかして嫌がらせされてる?」生粋の学習院育ちのお嬢様が、大学生活で感じた“無自覚の悪意”
「松野さんって、小学校から大学まで学習院なんだって?やっぱり皇室の方とも知り合いなの?ご実家もきっとお金持ちなんだろうなぁ」
「いえいえ、別にお金持ちじゃないですよー!遠くからお見かけするくらいです」
今までの人生で、何十回も何百回も聞かれた質問だ。しかし、社会人4年目を迎えた今となっては、微笑みとともにこうして適当にかわすことができるようになっていた。
― こうやってうまく振る舞えるようになったのは、大学時代の苦い経験があるからだわ…。
今となっては、恭子はあの苦い経験にも感謝できるようになっていた。
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第7話:「どちらの大学のご出身?」彼氏の母親から突然のマウンティング。優等生の明治女子の返答は
― 私は明治大学を卒業して、大手企業に勤めている。女性として経歴も申し分ないし、きっと彼のお母さんともうまくやっていけるはず!
こう信じて疑わない奈緒だった。
奈緒は、明治大学在学中は勉強やサークル活動、そしてバイトと充実した毎日を送り、きっちりと大手メーカーへの内定を決めて入社した。そして、その会社で出会った雅弘と交際に発展。仕事でも着実に成果を上げていた。
そんな「何でもそつなくこなす優等生」の奈緒は、自分の人生にある程度満足し、自信を持っている。しかし、この日を境に“ある問題”に巻き込まれるなど、この時の奈緒は夢にも思わなかったのだった。
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第8話:「オシャレ・華やか・派手」きらびやかなイメージを持たれる青学女子。仕事に真面目な彼女の苦悩とは?
理沙は、念願の大手税理士法人への入所を果たしたというのに、心の中では不満を抱えながら働いていた。
その不満とは「自分がどこか“軽んじた扱い”を受けている」ということ。
理沙が卒業したのは、青山学院大学。近年は箱根駅伝での活躍が目覚ましいものの、一般的には「オシャレ」「華やか」「派手」というイメージを持たれがちな大学である。
確かに青学は、芸能人の子息が多く通い、表参道にキャンパスを構えているため、きらびやかなイメージを持たれるということは理沙もわかっていた。
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第9話:空気を読む謙虚で器用な立教女子。同僚からの学歴マウンティングに、彼女がとった行動は?
会社の最寄り駅に到着し、エスカレーターを上って地上に出た梨花は、思わず空を見上げた。
上空に広がるのは、澄み渡った青空。それはまるで、新社会人の門出を祝しているようであった。
― 私はこの広告代理店の社員として、絶対に成果を上げてみせる!頑張ろう!
決意と希望を抱いた梨花は、入社式翌日からの新人研修にも真面目に取り組み、最初の1ヶ月はあっという間に過ぎていった。
新人研修の最終日。梨花は、いよいよ配属発表の時を迎えたのだった。
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第10話:「総合政策学部は慶應SFCだけじゃない!」鬱屈した中央女子が見つけた“輝ける場所”とは?
入学式こそスーツだったものの、次の日からはお気に入りのコーデに身を包み、Instagramに『#ootd』とアップして、毎日オシャレを楽しみながら通学している。
しかし、莉緒が通学するその場所は、中央大学多摩キャンパス。
多摩モノレールの「中央大学・明星大学」が最寄り駅で、住所は八王子市だ。
学生には人気があるとは言い難いエリアのキャンパスで、1人オシャレに気合を入れた莉緒は、校内で完全に浮いてしまっていたのだった。
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第11話:「あの学びが、私の人生を変えてくれた」仕事がデキる法政女子の運命を変えた“ある講座”の正体とは
「松田さん、案件掛け持ちしていて大変なのはわかっているけど、担当の営業が『どうしても松田さんで!』って断れなくて…。大変だけど頑張って!」
「はい!褒めていただけて光栄です。お気遣いも、ありがとうございます。もちろん頑張ります!」
こんな会話が交わされるのも、恵が社内での信頼を勝ち得ている証拠だ。
そして新入社員の頃よりも、むしろ今の方が、大学での“あの日々”を思い出すことが増えていることに気がつく。
「あの出会いが、私の人生を変えてくれた。法政大学の講座での教えや仲間がいなかったら、絶対に今の私は存在しなかった」
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