今はもう、なんでもないから Vol.12

元カレになっても、私たちの関係は続く。「今はもう、なんでもないから」全話総集編

あなたは恋人に、こう言ったことがあるだろうか?

「元カレとはもう、なんでもないから」

大人に”過去”はつきものだ。経験した恋愛の数だけ、過去の恋人が存在する。

だから多くの人は、1つの恋を終わらせるごとに、その相手との関係を断ち切っているだろう。

しかし “東京のアッパー層”というごく狭い世界では、恋が終わった相手とも、形を変えて関係が続いていく。

「今はもう、なんでもないから」という言葉とともに…。

「今はもう、なんでもないから」一挙に全話おさらい!

第1話:社内恋愛を告白した女。直後、後輩女子が見せた反応に…?

関東有数の名門エスカレーター校に中学から通っていたこともあってか、少し頼りないところもあるけれど、誰よりも周囲への気遣いができるところがいい。

…と、そこまで考えて私は思い出した。

そして、どことなく盛り下がってしまった空気を改めるべく、明るい声で話題を変える。

「そういえばね、今日初めてリアルで会えたんだよ。立川雛乃さん!出身大学、健作と一緒だって言ってたよ。彼女のこと、知ってた?」

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第2話:職場の後輩女子が、なぜか彼氏と知り合いだった。疑心暗鬼になった女は2人を会議室に集め…

健作と雛乃ちゃんそれぞれの態度に違和感を覚えた私は、いてもたってもいられず、金王坂の歩道橋の上で2人を問い詰めたのだ。

「2人って、知り合いなの?」

しばらくの沈黙の後、健作がようやく口を開いた。

「…千秋さん、黙っててごめん。お昼食べながらちゃんと説明するよ。立川さんも、ランチ買ってきてよ。頼めるなら、この店でガムシロップも2個よろしく」

そして3人で集まったこの会議室で、私は2人の関係性を知ることになった。

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第3話:シンガポールに単身赴任中の夫には、内緒で…。娘の幼稚園受験に夢中な女が、隠していたコト

前職の出版社で同期だった和香。私が転職、彼女が結婚・出産でお互いに職場を離れた今も、親友としての付き合いが続いている。

こうして子どもが寝た後に付き合ってくれるほど、優しくて面倒見がいい和香ならきっと、気持ちが明るくなるような言葉で励ましてくれるはず。

どこかでそう期待していたからこそ、こうやって彼女に悩みを打ち明けたのかもしれない。でも…。和香の口から飛び出したのは、予想していたのとは全く違った言葉だった。

「千秋、それはさ…。受け入れられないなら、すっぱり別れるしかないよ」

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第4話:結婚式の打ち合わせに、なぜか“彼氏の元カノ”がやって来た。そこで彼の過去を暴露し始めて…?

恥ずかしそうに笑い声を上げる健作の横で、私の気分はどんどん落ち込んでいく。私の大好きな健作は、雛乃ちゃんとの青春によって作られてきた。そのことを、痛いほど思い知らされたのだ。

テンションがどんどん下がっていく私とは対照的に、雛乃ちゃんが話す健作の失敗談を聞いて、菊田くんと深山くんは涙を流すほどゲラゲラと爆笑していた。

そして、次の瞬間。深山くんは、耳を疑うようなことを言ったのだ。

「は~、おもしろ…。やっぱひなちゃん、細かいところまでよく覚えてるわ。さすが7年近く付き合ってただけあるね」

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第5話:「話がある」と彼氏の元カノから呼び出され…。疑心暗鬼の女が提案した“意外なルール”とは?

― もしかして…。過去の思い出話をしているうちに、やっぱり健作への想いが復活しちゃった、とか…?

そんな予想をしてみただけで、心臓が握りつぶされたように鈍く痛む。私よりも美人で、細くて、若くて…。私よりもずっと前から、健作と一緒にいた雛乃ちゃん。

いやだ。私から、健作を取らないで。そう強く願っても勝ち目はひどく薄いように思えて、もはやランチなど一口も食べられそうにないほどに胃が縮む。

けれど『アンカフェ』に到着し、テラス席に座った雛乃ちゃんが開口一番に言ったのは、私が予想したこととはまったく違う言葉だった。

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第6話:「コロナ禍の挙式は諦めて入籍だけにする」彼の発言に義母が話した残酷すぎる本音

健作としっかり話し合って、式は挙げないことにした。今日はそのことを伝えるために、由香ちゃんの体操教室を待つ和香をお茶に誘ったのだった。

「心配してくれてありがとう。なんかね、心のどこかでは諦めもついてたみたいで、意外と元気だよ」

その言葉に嘘はない。まだワクチンも実用化されていない今の段階で海外挙式が叶いそうにないことは、いつそれを認めるかというだけの話だった。

それに…。意外なほど気落ちせずに済んでいるのには、もう1つ大きな理由がある。私はコーヒーを一口飲むと、和香の方に向き直った。

「それで、実はね…」

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第7話:周囲から“彼の元カノ”と比較される女。思い出の並木道で女が告げた恋の結末とは

何度もしたことのある、いつも通りのデート。いつもと違っているのは、店に入ってからすでに30分近く経つというのに、私と健作が一言も言葉を交わしていないということだった。

カップの中のコーヒーは10月の気温のもとですっかり熱を失い、冷め切ってしまっている。

いつも通りであればこの後、南青山の成城石井かどこかで夕飯の買い物をして、すぐ近くの健作の家にお泊まりをする流れだ。

でも、今日はきっとそういうことにはならないだろう。ぼんやりと外の景色を眺め続ける私に、根負けしたように健作が言った。

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第8話:「隣にいるこの人って…」元カレの写真を見返していると女友達から思いがけない反応が

火照りのおさまった体を拭きながらボンヤリと考えていた、そのとき。背後から、馴染みのある底抜けに明るい声が聞こえた。

「千秋ちゃんっ!久しぶり!」

振り返った私は、思わず興奮した声をあげる。

「えっ、明日花ちゃん!」

ロッカーの前でいたずらっぽい笑みを浮かべる、すらっとしたスタイルの女性。それは、このホットヨガスタジオで出来た友達・明日花ちゃんだった。

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第9話:幼稚園から私立育ち、エルメスは普段使いの親友。お嬢様が女に切望する“お願い”とは?

― なんで明日花ちゃんが、健作のこと知ってるの?

頭の中がぐるぐると混乱しそうになりながら、私はどうにか声を振り絞って答える。

「うん、日比野健作。同じ会社の人なんだけど、明日花ちゃん知ってるの?」

私がそう言うとすぐに、明日花ちゃんは口元に手をやり、目を大きく開きながら言った。

「うそ、信じられない…!健作くんが千秋ちゃんと知り合いだなんて…」

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第10話:「あと5分で彼氏が来るから会ってくれる?」親友からの突然のお願いに、女が凍りついた理由

「ねえ千秋ちゃん!聞いて聞いてー!」

「健作くんのことを好きになってもいい?」と確認されてから、1ヶ月。

私が元カノであることなどまったく気にならないという明日花ちゃんは、健作に振り向いてもらうための相談を、会うたびに無邪気な笑顔でしてくるのだ。正直、言いようのない疲労を感じはじめていた私は、思わず身構えてしまう。

しかしこの日、明日花ちゃんが私に話した内容は、いつもの相談ではなかった。

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第11話:再会した元カレから1年ぶりの着信。「友達に戻れるかも」と電話に出た女が聞いた、衝撃の第一声

私の姿を目にした健作は、和やかにお礼を言うどころか、驚きのあまり目を見開いて立ち尽くしているのだった。

「健作くん、びっくりした?実は私と千秋さん、友達なの〜!」

明日花ちゃんだけが、明るい声ではしゃいでいる。そのセリフの内容からして彼女は、私と友達であるは健作に伝えていないようだった。

「明日花ちゃん。今日、ここに私がいることは、健作は知らなかったの?」

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