あなたは恋人に、こう言ったことがあるだろうか?
「元カレとはもう、なんでもないから」
大人に”過去”はつきものだ。経験した恋愛の数だけ、過去の恋人が存在する。
だから多くの人は、1つの恋を終わらせるごとに、その相手との関係を断ち切っているだろう。
しかし “東京のアッパー層”というごく狭い世界では、恋が終わった相手とも、形を変えて関係が続いていく。
「今はもう、なんでもないから」という言葉とともに…。
◆これまでのあらすじ
婚約中の千秋と健作。しかし、2人と同じ会社に転職してきた雛乃は、健作の中高時代の元カノだった。
「今はただの親友」という2人の言葉に納得し、割り切って友情を見守ることに決めた千秋。
健作の両親に入籍の挨拶に行ったところ、義母に雛乃と比べられていることが判明し落ち込む千秋だが…。
▶前回:「コロナ禍の挙式は諦めて入籍だけにする」彼の発言に義母が話した残酷すぎる本音
夕方になると、もう肌寒い。
休日の夕方6時。『ロイヤルガーデンカフェ青山』のお気に入りのテラス席で、私は健作と向かい合って座っていた。
何度もしたことのある、いつも通りのデート。
いつもと違っているのは、店に入ってからすでに30分近く経つというのに、私と健作が一言も......
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント
1年後今度は雛乃と健作の邪魔をするのか?もうどうでもいいわ。