今はもう、なんでもないから Vol.6

「コロナ禍の挙式は諦めて入籍だけにする」彼の発言に義母が話した残酷すぎる本音

あなたは恋人に、こう言ったことがあるだろうか?

「元カレとはもう、なんでもないから」

大人に”過去”はつきものだ。経験した恋愛の数だけ、過去の恋人が存在する。

だから多くの人は、1つの恋を終わらせるごとに、その相手との関係を断ち切っているだろう。

しかし “東京のアッパー層”というごく狭い世界では、恋が終わった相手とも、形を変えて関係が続いていく。

「今はもう、なんでもないから」という言葉とともに…。

◆これまでのあらすじ

婚約中の千秋と健作。しかし、2人と同じ会社に転職してきた雛乃は、健作の中高時代の元カノだった。

健作の過去にはいつも雛乃がいることに苦しむ千秋だったが、雛乃にはほかに好きな人がいることが判明し、気持ちが楽になる。

「健作とは、今はただの親友」という雛乃の言葉を信じ、2人の友情を見守ることに決めた千秋だったが…。

▶前回:婚約者の元カノから「話がある」と呼び出し。話し合いの結果、2人で決めた“ルール”とは


テラス席を吹き抜ける風は、いつの間にかすっかり秋の気配を感じられる。

白金台にあるカフェで9月のそよ風を楽しむ私に、向かいに座る和香がしんみりとした表情で言った。

「千秋、残念だね…。気持ちは大丈夫?」

和香が言っているのは、私の結婚式のことだ。

今年の夏にハ......


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