これが東カレが認めるとっておきの和食店 Vol.3

渋谷で和食デートなら!松濤の人気店で日本酒とともに大人な時間を過ごしたい

松濤は都内屈指の高級住宅街ゆえに、日常的にふたりで訪れたい店でも、美味の本質を突く良店が少なからず点在する。代表格はこの一店。

今宵もひっそりと半地下で露地行燈を灯している。

店内は端正なカウンター主体。照明も明るすぎず、落ち着く空間。女将がお燗を付け、店主が調理する様子が目の前で眺められる


気取らぬカウンターで温もりある小料理をいただけば今宵の盃は傾くばかり
『松濤はろう』@松濤

引き戸が醸す気配は正統派の割烹だが、迎える女将の笑顔は温かく、上質な空気が優しく漂う。だから入った瞬間にふたりで心から寛げる時間を予感する。

『松濤はろう』は店主の井上隆之さんと女将の仁美さんが営む酒場。カウンター越しに感じるご夫婦の柔と剛の調和も居心地良く思う理由。

「ポテサラ」¥700。卵が多めであっさり味だが、存在感のあるベーコンの塩気が抜群。酒が進む美味しさ。ニンニクが醸すコク、焦がしバターの風味もいい


そんな空気感を求め、通いたくなる一店だ。酒は瓶ビール以外、すべて日本酒という堂々たるラインアップ。アテも王道を貫くが、お酒を美味しくする工夫がさりげなく施されている。

例えば、「ポテサラ」はほのかにニンニクが香り、ベーコンもほどよい塩加減で、「焦がしバターも使っています」と店主。

「元祖甕蒸し牛すじ」¥800。壺型の器ごと蒸して供す名物の逸品で、西京味噌でコトコトと煮込んだ深みのある味が酒呑みの心をくすぐる


「元祖甕蒸し牛すじ」を頼めば、器ごと蒸した熱々が登場。まるで夫婦の術中にハマったようにお酒が進むのだ。

基本的に2人分で運ばれてくるため、同じ料理をつまみながら語らうのが楽しい。


「穴子ごぼう巻き」¥1,800。穴子をゴボウに巻き付け、実山椒を散らした大胆な串焼き。赤カブの甘酢漬けも添えて。

ビルの1階にあるが、坂に面した立地のため、玄関は階段を少し下りたところに。自然と隠れ家のような風情が漂う


決して華美ではないが、実力で勝負する松濤らしい名酒場といえる。

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